ブルックナー 交響曲第3番 改訂版 朝比奈隆 大阪フィル 1993年 キャニオンSACD


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朝比奈 ブルックナー 交響曲第3番

キャニオンでの朝比奈さんの3度目の全集をDSDマスタリングしてSACD化したもの。最初単発で、それから全集、それから廉価盤でHDCDになり、今回が4回目の発売。朝比奈さんの生誕100周年にあわせた再発で、音は格段によくなった。1993年10月3-6日、大阪フィルハーモニー会館(セッション録音)このシリーズで最高の演奏といわれている演奏。朝比奈さんは、3番の録音については、全部楽譜が違う。これは、最初ノヴァーク第3稿といわれていたが、のちに改訂版ということになった。

これは、ノヴァーク第3稿のパート譜をとりよせたら、改訂版の楽譜がとどいてしまったらしい。それで、第1楽章429から430小節のホルンの音が第2版の引用がある。

この3回目の全集が企画されたとき、とくにこの3番は朝比奈さん本人がしんどいということで躊躇していたが、1~3と6をレコーディングで行うことでOKしたらしい。

大阪フィルの2001年11月の定期演奏会で3番を取り上げる予定であったが、朝比奈さんが病気療養中で、かわりに外山雄三指揮でシューベルトのグレートだった。私は定期演奏会のチケットを持っていたので、この演奏会には行っている。なお、この11月には、初版を使うという話であった。このスコア、棺に入れて燃やしてしまったらしいが、棺に入れたのは、指揮者でもある長男千足氏だから、本人にきけばどの楽譜かわかるだろうに。

朝比奈さんのブルックナー3番の演奏で、今でも語り草になっているのは、1978年7月28日の東京厚生年金会館の大フィルの東京定期の演奏。ブルックナーをこよなく愛する友人はこれがベストだという。これの公式録音は残されていないが、CD-Rがあるようだ。見たことはないが。

このキャニオンの演奏は、公開演奏ではないので、ナマでは聴いていない。このキャニオンのものは、大半が大阪での録音で、実際にナマをきいているのは、4番と8番のみである。当時、コンサートを聴きに大阪に行くという知恵はなかった。

私にとっては、この3番は鬼門というか、ブルックナーの曲としては苦手にしていて、比較的聴く機会が少ない。楽譜がいろいろあるのに、あんまり熱心に違いを知ろうという気もおきない。嫌いというのではないのだが。最初に聴いたのはジャンジャンの録音になった大フィルの定期演奏会だった。周りはみな絶賛していたが、私はいまひとつ乗れなかった。

さて、この演奏だが・・・。
最初の音を聴くと、やはりライブではないので、緊張感がないまま突然はじまったような感じである。アンサンブルがあんまりそろっていない。といってばらばらという感じでもない。最初のうちは、音が比較的平板。ただ、音楽のつくりは比較的丁寧。そして、だんだんのってくる、という感じになる。第2楽章にしても、あんまり濃厚ではなく、比較的さっぱりしている。スケルツォ楽章がかなりテンポがゆっくりしているし、重量級の熱っぽい演奏になる。第4楽章は非常にむずかしい曲で、音の並びがスマートではないと思うのだが、この演奏はなかなか性格をきちりと描きわけている。ライブではないが、だんだん乗ってくるというスタイルの演奏。そして最後は、非常に力強く締めくくる。

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