朝比奈隆とベートーヴェン

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朝比奈さんは、生涯9回のベートーヴェンツィクルスをやった。

それで、録音された全集が7種ある。7種あるといっても、CDとDVDの両方あるものもあるので、形式的にももっとたくさんある。

これを全部聴いてみようと思う。

ブルックナーについては、過去に書き溜めた文章があったので、それをそのまま、あるいはちょっと改訂して使っているが、ベートーヴェンは、すべて書き下ろしになる。ということは、全部、今、聴くのである。

最初に最後のものを聴き、そして、最初に戻ろうと思う。

最後のもの2000年のツィクルス。

これは、大阪で行った演奏、東京のエロイカについては、全部生で聴いているのである。私は、朝比奈さんのベートーヴェンをあまり生では聴いていない。

第9については、朝比奈さんは、生涯251回指揮をした。私は、朝比奈さんの棒で、12回くらい歌ったと思う。豊中での演奏会、あとサントリーホールで2回ほど。それから、東京都響で6,7を聴いた。それ以外は、最後のシリーズくらいである。ヴィクターの最初の全集については、9番を歌っている。

朝比奈さんのベートーヴェンの交響曲全集は、7つあるのだが、いろいろ注釈が必要である。

生きているときは、簡単に調べることができたが、今は、けっこう難しくなっている。やはり亡くなって10年という月日は長い。

第1回目 学研 1973年

これは、学習研究社が録音、7枚組10000円のセットで出たのが最初である。
第9のみライブで、あとはめずらしくレコーディングである。
これは、CDでバラ売りで、ほかの会社から一旦でた。
また、グリーンドアからセットで出た、
そして、タワーレコードで、リマスターして、すばらしい音で蘇った。

朝比奈さんの最初の全集は、メジャーレーベルは手をださなかったのである。

第2回目 ビクター1回目 1977年

ようやくメジャーレーベルが動き出す。これは、すべてライブ録音である。LPでひとつずつ出た。最初が運命。これで、エロイカが宇野さんが大絶賛した。ステレオ最高のエロイカと言っていた。
この全集は、荘厳ミサとハ長調ミサも同時に録音されている。ハ長調ミサは、私が出演している。
特典で全部がおさまる立派なケースが準備された。

この演奏、2回目にCDでセットになったとき、運命が別の演奏になっていた。
その後に出たときは、オリジナルに戻った。

第3回目 ビクター2回目
この全集は、LPとCDで同時に出た。LPの全集はこれが最後である。
比較的話題にされることの少ない全集である。

第4回目 キャニオン1回目 

第5回目 新日本フィル 1989年 これはDVDもある。あとで、SACDで再発。
これだけオーケストラが違い、音色も大フィルとは異なっている。

第6回目 キャニオン2回目 DVDもある。このDVDはマルチアングルが売りだが、あまりに高いので、これだけは買っていない。音はSACDで再発、

第7回目 EXTON 2000年
この年齢になって、クレンペラーを意識して、かなりテンポがはやくなり、すっきりした演奏になっている。7
(最晩年のクレンペラーはものすごくテンポが遅いが、壮年期はけっこうはやい)

これは、最初ことなる2つの演奏をセットにして、1曲ずつだした。たしか第8だけ1つしかないが、あとは2種の演奏。
それに、DVDのセットがある。
最後に1つだけを選んだSACDのセットがある。

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