朝比奈隆 没後メモリアル 2021年11月3日 @大阪

朝比奈隆 没後メモリアル

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朝比奈現象とコマーシャリズム

前回、朝比奈現象ということを書いたのですが、

その後、非常に示唆に富むコメントをいただきましたので、もう少し。

晩年の朝比奈さんのレコーディング、ちょっと多すぎますね。

要するに、全部録音したんです。

それも、ほとんど全部発売したんです。

おもしろいのは、最後のベートーヴェン交響曲全集ですが、2回別の会場で演奏したのを、セットで2枚組みで出していました。そのうえ、これにはDVDもあります。

ベートーヴェンの交響曲全集が7組、ブルックナーの交響曲全集が3組、ブルックナーは、選集ならもっとありますね。

私なんか、まんまとそれにはまりまして、全部買いました。それも再発されたのも、どれだけ音がよくなっているかな、と全部買いました。

要するに、私のような人間がたくさんいるんです。

つまり、売れるわけです。

冷静に考えれば、そんなにたくさんCDあってもしょうがないでしょう。

しかし、朝比奈さんというのは、その生き様が商品になっていた。だから、同時進行的に出るCDに商品価値があるのです。

クラシックマーケットで、これだけ売った人、そういないですね。ただ、基本的に日本だけです。

アメリカにファンはいました。それで、アメリカからわざわざ聴きにきた、という人知っています。

東京都交響楽団の最後の第8、私は、幸い2回ともズッヘカルテまでしていったのですが、そもそも友人が、アメリカの友人が聴きに来る、というので、ついていったのです。

そのアメリカ人を、公演前に、いまは泣き池袋のHMVにつれていきました。そうしたら、彼は目をかがやかして、「もし私が日本にいたら、あっというまに破産してしまうだろう」と狂喜しておりましたなんでも、彼が10年以上さがしていたCD,かなりここでみつかったようです。

日本は、クラシックのCD、そんなにたくさん売れるわけではないのですが、朝比奈さんの分は、つくったら、かならず売れるのです。それだけ、強烈な消費者の味方がいるんです。

これにのらないテはないですよね。

で、いろんな会社が、いろんなCDを出しています。

朝比奈ファンにとっては、うれしい限りです。

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