ブルックナー 交響曲第3番 朝比奈隆 新日本フィル 1996 オーチャード

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ブルックナー 交響曲第3番 朝比奈 新日本フィル

ブルックナー 交響曲第3番
朝比奈隆指揮 新日本フィル(第3稿 改訂版)
1996年オーチャードホール
フォンテック FOCD-9630

DVDで同時期の演奏がでていますが、あれは東京文化会館、こちらはオーチャードが主体のようです。初出録音。

東京文化会館ライブ

朝比奈さんのブルックナーの3番は、この演奏の前には、大フィルで1993年のものがありますが、この1996年のものが最後の録音になります。2001年に定期演奏会でとりあげる予定でしたが、10月24日の名古屋が最後の演奏会になりました。このブルックナー3番が予定されていた演奏会は、代わりに外山雄三さんが指揮をしました。プログラムも別の曲で。

このCDを聴く前に、アバドの極上の響きを聴いていたので、さすがに、1996年の新日本フィルの音は野暮ったく聴こえますが、それもすぐに慣れます。朝比奈さんの音楽を聴く時は、やはり特別な感覚があります。30年以上ライブをきき続け、そして、個人的にもお世話になっています。CDもまずほとんど全部もっています。そういう私としての朝比奈さんの音楽の接し方の歴史をふりかえざるをえません。まあ、身内の音楽という感じ。

さて、ブルックナーの交響曲第3番は、朝比奈さんとしては、得意なはずのブルックナーのなかではもっとも苦手な音楽だったようです。で、ちょっとほかの曲とくらべると流れが悪い印象もあります。

この第3番は、93年の大フィルと比べると、かなり印象が異なります。
だいたい新日本フィルと演奏するときの共通点として、弦のボーイングが非常にきちりとしていて、ちょっと流れがわるいくらい。ただ、ものすごく丁寧に弾いていますので、なかなかエネルギー感がある。93年の演奏の方が、もうすこし行書的というか、こなれています。これは、大フィルだから慣れているから、ということでしょう。朝比奈さんの練習は、楽譜を丁寧に弾くことを求めているので、最初は、どうしてもこういうゴツゴツした感じになります。かつ、朝比奈さんが、この曲に流れの悪さを感じていたら、そういう面が強調されます。大フィルのは、ここまで丁寧にはきこえない。とにかく、ものすごくいろんな表情がついてる。

たしか、この新日本フィルの演奏のリハーサルでは、大フィルのときのボーイングがいい加減だったとの説明もあり、その後、相当研究した跡がみられます。ま、とにかく、大フィルのがたしかにいい加減に聴こえるほど丁寧。

結果として、かなり音圧の強い、ゴツゴツとした音楽になっており、だんだんあとになるにつれて、いくぶん流れもよくなり、迫力満点です。

1993年の大フィルのスタジオ録音の方が流れがよく、洗練された音楽になっています。いや洗練というより、こなれた、というか、行書という感じ。新日本フィルのは、楷書ではないなあ。もうすこし、ずぶとくて、ごつごつした面を強調したような字体。だから、ずいぶん印象が違うので、両方つづけて聴くとなかなか面白いです。

録音はいくぶん固めです。大フィルのキャニオン盤の方が優秀録音。

ブル3 新日本フィル

【曲目】
ブルックナー: 交響曲 第3番 ニ短調 [第3稿改訂版]

【演奏】
朝比奈隆(指揮) 新日本フィルハーモニー交響楽団

【録音】
1996年12月12日 東京文化会館 12月16日 オーチャードホール(ライヴ)

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フランク 交響曲ニ短調 朝比奈隆 北ドイツ放送響 

朝比奈隆
 フランク:交響曲 朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
 録音:1964年2月1日-4日、スタジオ、ステレオ。

朝比奈初ディスク曲。ドイツでは評判となったため各地で演奏しているのだとか。確かに求心力の高い優れた演奏。初出音源。

ステレオとあるが、モノラルにしか聞こえない。

なかなか重量級の名演です。
フランス的な色彩は乏しいですが、なかなかインスピレーションに冨み、なかなか聴き応えのある演奏です。

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ムソルグスキー ラヴェル 展覧会の絵 朝比奈隆 北ドイツ響 1966

ODCL-1003
朝比奈隆
 ムソルグスキー:展覧会の絵 朝比奈隆指 ハンブルクNDR so.
 録音:1966年2月1日-4日、スタジオ・ステレオ(*)。

近年では彼は全く演奏していなかった曲目だが、展覧会の方は1999年に演奏会で取り上げ、ディスク化もされた。この曲、ドイツ中のオケで指揮した当時の十八番だったのだとか。初出音源。

ステレオの表記があるが、モノラルにしか聞こえない。

けっこうテンポがはやくて、意外。
オケも少々雑なところもあるが、勢いがあって、熱演。
ラヴェル編曲の華やかな面がすくなくて、けっこう音色は暗い。

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チャイコフスキー ロメオとジュリエット 朝比奈隆 北ドイツ放送響 1961

チャイコフスキー:ロメオとジュリエット(*)
 朝比奈隆指 ハンブルクNDR so.
 録音:1961年5月15日、ライヴ・モノラル

朝比奈さんは、チャイコフスキーが得意だし、とくに若いころはよくやっていた。

非常に情熱的な名演です。

オケがしっかりしているので、とても聴き応えがあります。

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ベートーヴェン 交響曲第6番 朝比奈隆 北ドイツ放送響 1962

ODCL-1001
朝比奈隆
 ベートーヴェン:交響曲第6番 朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
 録音:1962年1月16-19日、スタジオ(*)モノラル。

1960年代初頭の朝比奈さん。

オケは北ドイツ放送響なので、さすがにうまい。

音楽のつくりは、その後の朝比奈さんとほぼ同一であり、こういうスタイルが当時から確立していたことになる。

音楽がどんどんのってきて、後半になるほどもりあがってくる。

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ベートーヴェン コリオラン序曲 朝比奈隆 北ドイツ放送響 1961

ODCL-1001
朝比奈隆
 ベートーヴェン:コリオラン序曲 朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
 録音:1961年5月15日、モノラル。

ODE CLASSICS

モノラル録音

朝比奈さんの1960年台初等の録音は珍しい。
モノラルだが、なかなか綺麗な録音。

オケがやはりウマイ。
演奏スタイルは、朝比奈さんそのものだが、オケがウマイので、すごい推進力を感じる。

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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 朝比奈隆 北ドイツ 1990

ベーチーヴェン ピアノ協奏曲第4番

オレグ・マイセンベルグ(P;*)
朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
 録音:1990年3月15日、ライヴ・ステレオ(*)

ODE CLASIICS

交響曲第2番とのカップリングだが、時代はずっと後のもの。
朝比奈さんとしては、めずらしいレパートリー。

第2番のあとだと、録音が新しいので、音がものすごく美しい。

テンポもつったりした安定感のある演奏だが、なかなか詩的表情もあって、聴かせる。

ピアノソロの音がきれいだし、表現も味わい深く、非常に技術的にも安定している。

オケもなかなか味わいがあって、すばらしい。テンポはゆっくりしており、安定感は抜群。

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ベートーヴェン 交響曲第2番 朝比奈隆 北ドイツ放送響 1960

ベートーヴェン:交響曲第2番

ODE CLASSICS ODCL-1002
   
朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
 録音:1960年1月18日-20日、ライヴ・モノラル/

交響曲2番は朝比奈とハンブルク北ドイツ放響との初共演時のもの。

モノラル録音。

これは、1960年の録音です。国内では、こんな時代の録音はないので、貴重。

大きな編成による、どっしりとしたなかなか迫力のある演奏。

名門オケだけでに、アンサンブルもしっかりしている。

弦楽器の精度は、やはり大フィルと比べるとさすがにはるかに上である。

しかし、朝比奈さんの棒だと、音色も大阪フィルに似てくるのが不思議。

しかし、これは、1960年。この時代の大フィルの音は、どんなだったんでしょう。

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R.シュトラウス アルプス交響曲 朝比奈隆 北ドイツ放送響 1990

R。シュトラウス アルプス交響曲
朝比奈隆指揮 北ドイツ放送交響楽団
1990年3月19日ステレオ・ライヴ録音
ODE CLASSICS

ODE CLASSICで発売された7枚組のひとつで、このシリーズのなかでは、数少ないステレオ録音。
ODE CLASSICSは、会社がなくなってしまっており、現在中古市場でしか入手できない。
このあと、EMIでも発売されたが、廃盤のようである。

HMVのサイト

きれいなステレオ録音で、オーケストラの技術も確かだし、スケールの大きな怪演である。

Richard Strauss (1864- 1949) – Eine Alpensinfonie op. 64

NDR Symphony Orchestra Hamburg
Takashi Asahina (Conductor)

(Live recording : Musikhalle Hamburg, March 19, 1990)

The Parts :
01. Nacht 3’21
02. Sonnenaufgang 1’24
03. Der Anstieg 2’22
04. Eintritt in den Wald 5’39
05. Wanderung neben dem Bache 0’48
06. Am Wasserfall 0’15
07. Erscheinung 0’48
08. Auf blumige Wiesen 0’50
09. Auf der Alm 2’37
10. Durch Dickicht und Gestrόpp auf Irrwegen 1’29
11. Auf dem Gletscher 1’12
12. Gefahrvolle Augenblicke 1’42
13. Auf dem Gipfel 5’22
14. Vision 3’51
15. Nebel steigen auf 0’29
16. Die Sonne verdόstert sich allmδhlich 1’14
17. Elegie 2’39
18. StilIe vor dem Sturm 3’04
19. Gewitter und Sturm, Absteig 3’44
20. Sonnenuntergang 1’48
21. Ausklang 6’06
22. Nacht 2’12

アルプス交響曲は、いろんな指揮者のものがあるが、朝比奈さんの演奏を聴くと、え、こんなにすばらしい曲だったっけ、と思う。朝比奈さんの得意としていた曲であるが、ブルックナー、ベートーヴェン、チャイコフスキーと比べると、あまり話題にされない。

朝比奈さんは、北ドイツ放送交響楽団とは、いくつかの録音を残している。北ドイツ放送交響楽団が来日したとき、昭和女子大でブルックナーの4番の怪演をしているが(生を聴いた)、録音としては出ていないようである。北ドイツの録音では、これが一番最後のもので、完成度も高い。

朝比奈さんは、若いころベルリン・フィルも振っているが、その後ヨーロッパの超一流のオケとは縁がなかった。この事情は、大フィルの事務局の人に聞いたことがあるが、それは、今触れないでおく。その結果、朝比奈さんは日本国内でじっくり演奏することができた、ということだろう。

朝比奈さんのアルプスは、このほかにシカゴ交響楽団の支配人の目にとまったオールジャパンのものと、大フィルのものがあるが、音楽的には、やはり大フィルのものがもっとも満足度が高い。やはりじっくり育てていくタイプの音楽家だったと思う。この北ドイツのも名演だが、これ聴いたあと大フィルを聴くと、腰抜かす結果となる。音楽のスケールも大きいが、なんと愛情に満ち溢れた音楽か。

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ベートーヴェン エグモント序曲 朝比奈隆 大阪フィル 1977

ベートーヴェン エグモント序曲

朝比奈隆指揮 大阪フィルハーモニー

1977年9月28日

朝比奈 ベートーヴェン 交響曲第6番mエグモント序曲

2回めの全集の第6番のCDにフィルアップされている演奏。
実際の演奏は、第7番と同じコンサートで。

ゆっくりとしたテンポで堂々とした演奏。

ホールの響きもきれいにはいっており、比較的明るい音色ながら、十分な重量感のある演奏。

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