朝比奈さんは。ブラームスもチクルスで取り上げている。録音されているもので4回あり、映像のソースもある。
朝比奈さんのブラームスは、その時期によって、演奏スタイルがかなり変化していて、興味深い。
もっとも重厚なのが、1996年の東京でのツィクルス、オケがそれぞれ違うので単発で出ている都響との第一交響曲。それはあまりに巨大な音楽でびっくりする。
そして、最晩年、ものすごくテンポがはやくて、すっきりと変わったのにはびっくりした。
①大フィルの全集79、80年 ビクター
ベートーヴェンの2回目の全集が完成したのち、神戸文化ホールで、セッション録音された。
この録音の半ばで、コンサートマスターの安田氏が、バイク事故で亡くなるという大事件が起きてしまった。
LPでバラで発売され、その後CD化された。
タワーレコードでSACDとして久しぶりに発売されます。
朝比奈隆 ブラームス交響曲全集 1回目 SACD
⓶新日本フィル 1990年、1991年 FONTEC
DVD1
・交響曲 第1番 ハ短調 Op.68
収録:1990年2月5日 オーチャードホール(ライヴ)
・ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 Op.15
収録:1990年5月1日 オーチャードホール(ライヴ)
・ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
収録:1990年4月3日 オーチャードホール(ライヴ)
伊藤恵(P)、藤川真弓(Vn)
朝比奈隆(指揮)、新日本フィルハーモニー交響楽団
DVD2
・交響曲 第2番 ニ長調 Op.73
収録:1990年4月3日 オーチャードホール(ライヴ)
・交響曲 第3番 ヘ長調 Op.90
収録:1990年5月1日 オーチャードホール(ライヴ)
・ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調Op.102
収録:1990年2月5日 オーチャードホール(ライヴ)
豊嶋泰嗣(Vn)、上村昇(Vc)
朝比奈隆(指揮)、新日本フィルハーモニー交響楽団
DVD3
・ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.83
収録:1990年6月1日オーチャードホール(ライヴ)
・交響曲 第4番 ホ短調 Op.98
収録:1990年6月1日 オーチャードホール(ライヴ)
園田高弘(P)
朝比奈隆(指揮)、新日本フィルハーモニー交響楽団
<特典映像>
インタビュー「実相寺昭雄監督と朝比奈隆先生の思い出」
出演:寺田農(俳優)
朝比奈隆歿後10周年記念特別企画 <完全限定盤>
映像の巨匠 実相寺昭雄 映像演出「朝比奈 隆 ブラームス交響曲全集&協奏曲全集」
日本が世界に誇る巨匠指揮者、朝比奈隆(1908-2001)が歿後10周年を迎える2011年に、注目の映像作品が登場します。朝比奈が1990年に新日本フィルを指揮したブラームスの交響曲全集は、このアニヴァーサリーに向けて2010年に先行リリースされた「ブルックナー:交響曲選集」に引き続いて、「映像の巨匠」実相寺昭雄が映像演出を手掛けたもので、ヴァイオリン協奏曲、ピアノ協奏曲2曲や二重協奏曲のほか、特典映像もあらたに追加されたたいへん豪華な内容となっています。なお、収録内容の一部曲目については、交響曲第1番と第4番の2曲が過去にソフト化されたことがありますが(『交響的肖像』[廃盤])、こうして完全な形で交響曲全曲が揃うのはきわめて意義深いものがあるといえます。すべての音源制作は朝比奈、新日本フィル両者とゆかりの深いフォンテックが担当。同一音源によるCDはフォンテックより、ほとんどすべてがリリースされていますが、ピアノ協奏曲第2番とヴァイオリン協奏曲については映像のみならず、いずれの音源自体が初出というのも注目すべきポイントとなっています。さらに、特典映像も見どころ満載で、朝比奈、実相寺両巨匠と親交のあった名優、寺田農(東海大文学部特任教授)が語るご両人の思い出話が出色。監督については、いわゆる「TBS実相寺事件」をユーモアを交えて明かしており、映像ファンもたいへん興味深い内容。また、朝比奈については、ブラヴォーとブーイングが相半ばした有名公演「フィデリオ」のエピソードと、その貴重なハイライト映像も収められております。朝比奈隆と実相寺昭雄、巨匠同士の顔合わせが生んだブラームス・チクルス。ぜひとも、末長くお手元に置いていただきたい、手ごたえたっぷりの内容といえるでしょう。
「ブラームスの芸術というのは多分にセンチメンタルなのではないでしょうか。写真では髭をはやして恐そうに写っていますが、人格は非常に抒情的で感傷的な人だったのではないでしょうか。私はセンチメンタルだということはちっとも悪いことではないと思います。年甲斐がないようですが、そういう感情はかえって若い人にはわからないんではないでしょうか。そろそろ人生の灯が消えそうになってきますとね、そういう情緒が非常に大切で、心の中の宝のようになってくるんです。」──朝比奈 隆
「男の涙とはこのことをいうのである」──宇野 功芳
キングインターナショナル
③大フィル 1995年
キング DVD
キャニオン CD
ブラームス 交響曲全集 朝比奈 大阪フィル キャニオン
④新日本フィル FONTEC
ブラームス:交響曲全集(3CD)
朝比奈&新日本フィル
朝比奈さんの最晩年の演奏。それまでの演奏とはうってかわり、非常にすっきりとテンポの速いので、当時評判になった。
朝比奈さん曰く、クレンペラーを意識したのだという。
同じ時期に、大フィルの定期演奏家で2番が演奏された。
・交響曲第1番ハ短調 Op.67(2000年9月11日)
・交響曲第2番ニ長調 Op.73(2000年10月4日)
・交響曲第3番ヘ長調 Op.90(2001年2月26日)
・交響曲第4番ホ短調 Op.98(2001年3月19日)
新日本フィルハーモニー交響楽団
朝比奈 隆(指揮)
サントリーホールにおけるライヴ録音(デジタル)