ベートーヴェン 交響曲第3番 朝比奈隆 大フィル 学研 1973


ベートーヴェン 交響曲第3番
朝比奈隆指揮 大阪フィル
1973年8月9日
大阪厚生年金会館中ホール

後年のベートーヴェンでは、圧倒的に名演が多いエロイカだが、やはりこの曲は、朝比奈さんの体質にあっているというか、この最初の全集でもなかなかいい演奏である。やはり野暮ったさは残るが、すごい推進力だし、なかなか充実した響きである。
後年のものと比べると、非常にオーソドックスで、何もしていない感覚があるが、それでいて、この曲の本質もしっかり表現できている。しかし、ビクターの名演も1977年だから、あんまり時間がはなれていないのだなあ、といまさら思う。フロリアンだって、1975年だ。
後年のものとの違いは、時期よりもセッションかライブかの違いかな、とも思える。ライブでの凄さはやはりない。それと、音色がちょっと単色系というか、最晩年のものは、もっと音色が多いという感じ。77年のものより、ある意味表現に一貫性があって、これはこれで非常に立派な演奏。

大フィルの音色は、やはりまだ野暮ったさはある。
大フィルの音色が急に純度を増すのは、1975年からである。
あのヨーロッパの演奏旅行の前に、ものすごく鍛えられたのである。その証は、旧大フィル練習所の譜面台で見ることが出来た。譜面台に電子オルガンがついていて、これで、ピッチをあわせる練習をしていた。だから、ヨーロッパ出発前のフェスティバルホールでのブルックナーの第7の音がそれまでと全然違っていたことを思い出す。それがあのフローリアンの演奏につながることになる。

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