R・シュトラウス ツァラトゥストラはかく語りき 朝比奈隆 大阪フィル
【曲目】
R.シュトラウス: 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
【演奏】
朝比奈隆(指揮)、大阪フィルハーモニー交響楽団
【録音】
1983年6月20日 ザ・シンフォニーホール,大阪 (ライヴ)
R・シュトラウス ツァラトゥストラはかく語りき 朝比奈隆 大阪フィル
【曲目】
R.シュトラウス: 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
【演奏】
朝比奈隆(指揮)、大阪フィルハーモニー交響楽団
【録音】
1983年6月20日 ザ・シンフォニーホール,大阪 (ライヴ)
リムスキー・コルサコフ シェヘラザード 朝比奈隆 大阪フィル
【曲目】
リムスキー・コルサコフ: 交響組曲「シェエラザード」
【演奏】
朝比奈隆(指揮)、大阪フィルハーモニー交響楽団
【録音】
1982年11月22日 フェスティバルホール,大阪 (ライヴ)
キングの一連の録音は、荒削りだが、表現も大胆、録音も非常に優秀で、聴いていて非常に面白い。
朝比奈がオリエンタル・ムードたっぷりに表出したアラビアン・ナイトの世界。
ロシアの指揮者メッテルに指揮法を学んだ影響からか、生前ロシア音楽がもっとも自分の肌に合っていると語っていた朝比奈。この「シェエラザード」は朝比奈が好んで指揮する重要なレパートリー。全体にテンポを遅めにとり、この音楽の持つ東洋的なムードを、濃厚に表出している。
キングレコード
キングレコードのシリーズで出ているものだが、何度か発売するごとに、マスターが異なっているため、音が違う。
1995年ファイヤバード盤
アナログマスターを使ってリマスターしたもの
ワーグナー名演集
ワーグナー:
1. ジークフリートの牧歌
2. 楽劇「神々の黄昏」から ジークフリートのラインへの旅
3. 楽劇「神々の黄昏」から ジークフリートの葬送行進曲(第3幕)
4. 楽劇「神々の黄昏」から ブリュンヒルデの自己犠牲と終曲(第3幕)
【演奏】
朝比奈隆(指揮)、大阪フィルハーモニー交響楽団
曽我栄子(ソプラノ)(4)
【録音】
1983年10月4日 大阪,フェスティヴァル・ホール(ライヴ)
名演集となっているが、神々の黄昏から抜粋と言った方がいい。
1980年代の粗削りではあるが、非常に迫力のある名演。
【曲目】
マーラー:交響曲「大地の歌」
【演奏】
朝比奈隆(指揮)、大阪フィルハーモニー交響楽団
伊原直子(アルト)、林 誠(テノール)
【録音】
1984年10月19 日 大阪フェスティヴァル・ホール(ライヴ)
9:35/9:56/3:05/6:45/4:49/28:22
朝比奈さんは、昔、これを歌える日本人はいないといっていたが、伊原直子、林誠というすぐれた歌い手が育ってきたこともあって、取り上げた。大地の歌は、2回録音されているが、これが旧録音。
この時期のキングレコードの録音は、非常に優秀で、かつマスターもアナログ、デジタルと両方あるようである。最初出たのは、デジタル。非常にレンジが広く、ダイナミック。
朝比奈さんは、マーラーも得意にしていて、耽美的な表現ではないが、もともと楽譜が多彩にかかれていることもあって、なかなかいい音を出している。
朝比奈さんのあの棒(失礼!)で、どうしてこんな優美でしゃれた音が出るのか、大フィルで、こんなに多彩かつ深い響きが出るなんて、驚きである。
林さんの歌い方はちょっと引きずるような感じがあるが、エネルギーのある声。伊原さんはヴィヴラート過多のような感じもあるが朗々と歌い見事。
第190回定期演奏会の模様。同曲3回目の演奏となるが、同年4月14日に行った東京響との演奏が最後となったため、大阪フィルとはこれが最後の演奏となった。作為性のない無骨な表現ながら、朝比奈だけが表現できる独自の世界があり、唯一無二の境地を示した演奏。
キングレコード
【曲目】
マーラー:交響曲 第9番 ニ長調
【演奏】
朝比奈隆(指揮)、大阪フィルハーモニー交響楽団
【録音】
1983年2月15日 大阪,フェスティヴァル・ホール(ライヴ)
マーラー 交響曲第2番 朝比奈隆 大フィル キング
【曲目】
マーラー:交響曲 第2番 ハ短調「復活」
【演奏】
朝比奈隆(指揮)、大阪フィルフィルハーモニー交響楽団
豊田喜代美(ソプラノ)
伊原直子(メッゾ・ソプラノ)
武庫川女子大音楽部
関西学院大学グリークラブ
【録音】
1987年4月26日 大阪,ザ・シンフォニーホール(ライヴ)
1. [CD]
これもファイアーバードで出ていたLPが最初で、それからCD化され、今回、ハイパーマスタリングで再発されたもの。1982年の録音。
かなりマイクが近く、楽器のにごった音色がダイレクトにはいっている。だから、昔の大阪フィルの野暮ったい音がそのまま出ている。朝比奈さんの音楽は、作品の出来にもよるのだけれど、5番よりは洗練された表現。あんまり感傷的にならず、ストレートな表現だと思う。
この時期の荒削りな大阪フィルの音楽を楽しむには絶好の1枚。
私は、これをLPが出たときに買ったのだが、傷があるのかプチプチ音があり、交換してもらおうと思いつつ、そのままになってしまった。重量LPであり、すごくパワフルな音である。
朝比奈さんの生誕100周年記念の再発で、キングのもの。ハイパーマスタリングによる。これ初CD化とか。今日、山野楽器銀座店で購入。
朝比奈さんにとって、プロデビューの曲であり、また生涯最後に指揮した曲である。これは、1982年7月10日、尼崎アルカイックホールの杮落とし公演である。実は、この日、私は大阪にいた。ちょうど、当時大フィル事務局に勤めていたS君を訪ねたのである。そうしたら、あす、尼崎でコンサートがあるという。しかし、残念ながらチケットは売り切れ。しかし、ゲネプロをきかせてくれるという。というわけで、一部きくことができた。すばらしい音響のホールだった。ホールに入るときに、ホールの職員が知らされていなかったので、入るのに苦労したが、すぐS君が迎えにきてくれた。そのときの公演がこのCD。
これは、最初ファイアバードというレーベルで、分厚いLPとして発売された。ものすごく立派な低音が入っている。このリマスタリングも相当リアルな音になっている。
このころの大フィルの音は、1990年代後半以降と比べると、かなり野暮ったい。ブルックナーの録音なんかは、そうも感じないが、このチャイコは、まさに昔の野暮ったい大フィルの音。そして、朝比奈さんの表現は、非常に大胆。朝比奈さんはこういう表現をしていたんだねえ。なつかしい思い。
音は、ガサガサしていて、あんまり美しいとはいえない。アンサンブルもお世辞にも整っているとは言いがたい。楽器の音色もにごっている。そのにごった音で、大きく一生懸命吹くわけだから、きたない音だと感じる。まったく洗練なんてもんが感じられない。しかし、ものすごく音楽を楽しんでいることはよくわかり、実におもしろい演奏である。
しかし、1970年代でも、ブルックナーなら、なんであんなにいい音になるんだろう。ブルックナーという作曲家との出会いは、本当に幸せなものだったとしかいいようがない。