ビクターのブルックナー交響曲全集にフィルアップされている。
1986年の東京都交響楽団の東京文化会館でのライブ。
朝比奈さんは、この第2番はあまりとりあげていないが、なかなか名演が多い。
ジャンジャンのものも、ジャンジャンのなかでは、出色の出来だし、この演奏も、すばらしい。
オケが大フィルではなくて、東京都交響楽団なので、一番安定しているともいえる。
東京都交響楽団では、けっこうブルックナーを演奏しているが、だいたいFONTECの録音である。
オンマイク気味の録音だが、非常に明瞭ですばらしい音響。
第1楽章、比較的粘りのある旋律で進むが、全体の仕上げがなかなか美しいし、音楽の流れがよい。
第2楽章、まず技術的に安定しているのがいい。音色が明るい。とくに金管楽器が安定しているのが好ましい。後半の弦楽合奏も音色が美しく好ましい。
第3楽章、非常に明快で快適なテンポで豪快に進む。音色が明るい。トリオ部分は、テンポがはやく、そして流れも非常によい。
第4楽章、明るい音色で、明快。勢いもあり、ぐいぐいとクライマックスとすすむ。
最後は拍手はない。
とても明快で、誠実で、なかなか聴き応えのある名演。