ブルックナー 交響曲第7番 朝比奈隆 大阪フィル 1992年 キャニオン SACD

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朝比奈 ブルックナー 交響曲第7番

朝比奈さんのブルックナーのSACD。ポニーキャニオンの第7番。ポニーでの録音では、これが第一弾。これが発売されたとき、3回目のブルックナー交響曲全集が出ると知り、非常に喜んだものだ。
1992年9月27-29日、大阪フェスティバルホールでのライブ録音。
これは、実演に接していない。新日本フィルのライブの直後の演奏。このあとに、このコンビは、ヨーロッパへ演奏旅行へ行った。

朝比奈さんの第7番は、聖フロリアン盤をはじめてとして、ものすごい量の録音が残されている。朝比奈さんとしても、もっとも演奏頻度の高いブルックナーの曲である。

ブルックナーの残したもっとも優美な音楽といわれる。

この演奏は、キャニオンによるブルックナー交響曲全集の最初をかざる録音である。

あんまり聴くことはなかったのだが、実にすばらしい演奏である。朝比奈さんののこした第7番のなかでも、きわめて上品なおもしろさをもった演奏だといってもいい。それに、響きが全体的に洗練されている。

聖フロリアンのテンポは異常に遅いが、日本ではこれくらいのテンポで演奏することが多かった。それで、響きがきれいで、流れがものすごくきれいな演奏である。

第1楽章、適度のひびきにのって、非常にきれいに音が流れる。テンポも比較的早めで、表現もなかなかしゃれっ気がある。全体的に響きが豊か。

第2楽章、こちらも響きが比較的明るく豊かさを感じる。ほどよく色気さえのった音色。響きにゆとりがあり、あたたかみがある。盛り上がり方が自然である。

第3楽章、朝比奈さんのスケルツォは重量級である。これは、思いのほかテンポが速いのと、響きが適当にあるので、迫力があるし、表情が楽しい。トリオも表情が多彩です。なかなかこういう表現なかったのでは。

第4楽章、非常に勢いのある、楽しげな表情のあるステキな表現が続く。大胆ながら、流れもあり、すばらしい表現である。

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ブルックナー 交響曲第6番 朝比奈隆 大阪フィル 1994年 キャニオン SACD

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朝比奈 ブルックナー 交響曲第6番

朝比奈さんのポニーキャニオンによる3度目のブルックナー全集から、第6番。これは1994年4月1-4日、大阪フィルハーモニー会館でのスタジオ録音。DSDマスタリングを施し、SACDとなり、すばらしく音質が改善された。2回目に出たHDCD盤を出してきて比較してきいてみたが、こちらの方がずっとナマに近く、音も自然である。全体の雰囲気がとても美しい。

私は、この6番のナマ演奏、朝比奈さんのタクトで聴くことはできなかった。なかなか演奏しないし残念であった。

この全集の中では、もっとも美しい演奏だと思う。6番のほかの演奏と違って、音が澄んでいるからか、線が比較的細めに感じ、いままできいていたブルックナーの6番とは、まったく別物の響きがする。

第1楽章から、非常に硬質な響きである。とてもダイナミック。

第2楽章は、ブルックナーが書いたもっとも美しい曲の1つだと思うが、朝比奈さんのアダージョの表現としては、これほど慈悲深い表現をしているのはないのではないか、と思う。安らかで、かつしみじみとした味わい。ほかの作品のアダージョのような思い入れたっぷりというのではなく、実に淡々とした枯れた味わいのアダージョで、こういう作品はブルックナーでは、この曲しかないと思う。NHKのあるドラマでこの曲が流れていて、非常に印象的だった。(稀代の性格俳優斉藤洋介主演で、車椅子にのった主人公。ヨッフム指揮のDGGのLPが回っているところが写っていた)

第3楽章も、低弦の響きがひきしまっていて、小気味がいい。テンポが中庸で、すばらしく安定感のある上に、それにのって生き生きとした音楽が続く。

第4楽章も、低弦が小気味よく始まるが、全奏になると、マッシブは迫力がすばらしい。そのまま全体をしめくくる。

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ブルックナー 交響曲第5番 朝比奈隆 大阪フィル 1994 キャニオン SACD

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ブルックナー 交響曲第5番 

キャニオンによるブルックナーの交響曲全集のひとつ。最初バラで、それから全部ひとまとめに、それからHDCDで廉価盤、そして、SACDで出た。

1994年6月27日大阪フェスティヴァルホールでの実況録音。

朝比奈さんは、この第5番が一番演奏が難しいといっていた。最初、ジャンジャンの全集を出すときに、最後の最後までとっておいたのである。しかし、朝比奈さんの表現の相性としては、もっともあっていう曲であると思う。

最初のジャンジャンのときから、圧倒的な演奏をしている。

この演奏は、1994年の大阪のもので、私は聴きにいっていないのだが、このあたりの東京での演奏はあほとんど聴いている。どれもすばらしい。

さて、この演奏、大阪フィルとしても非常に精度も高く充実した演奏である。

第1楽章、きわめてきちりとした演奏ではじまり、かなりかっちりした表現であるが、だんだん乗ってくる。かなり固めの音で直線的な音づくりである。

第2楽章、ごくゆっくりと丁寧に低弦のピッチカートに木管がのせてくる。ここらへんは比較的おとなしいが、弦のアルコになってとたんに表情が豊かになる。それからは、非常に厚みのある雄弁な音楽にかわる。中間部は、管の表情がなかなか楽しい。

第4楽章、おごそこにピッチカートではじまる。ここから、各楽章の回想をする。ベートーヴェンの第九みたいに。それがひととおりおわって感動的なコラールがある。ここのコラールのときに、残響が長いところだと、本当に神秘的に響き、そのあとに出てくる弦楽が絶妙にきこえるが、ここはデッドなので、比較的あっさりと出てくる。この雰囲気は、やはり東京カテドラルのあの響きがなつかしい。このコラールがあってから、大フーガ。この大きなうねりがつづいて圧倒的な迫力でクライマックスを迎える。最後は、倍管にし、圧倒的な大音量でおわる。

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ブルックナー 交響曲第4番 朝比奈隆 大阪フィル 1993年 キャニオンSACD

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朝比奈 ブルックナー 交響曲第4番

キャニオンでの朝比奈さんの3度目の全集をDSDマスタリングしてSACD化したもの。最初単発で、それから全集、それから廉価盤でHDCDになり、今回が4回目の発売。朝比奈さんの生誕100周年にあわせた再発で、音は格段によくなった。

1993年7月録音、3つの会場(大阪フィルハーモニー、大宮ソニックホール、サントリーホール)での録音を使っているという表示があるが、サントリーのものがほとんで、あとは修正用の音源ということである。

これとは別に同じ演奏のアートン盤があるが、これはサントリーホールのものの一発録り。ただ、この2つ、かなり音の印象は違う。材質が違うからであろうか、空気感は、これのCD層よりアートン盤が数段上である。

第1楽章、最初から全開であるが、音に勢いがあり、たくましい音楽である。ぐいぐい進む。こういう特徴は、ジャンジャン盤からあるが、それよりも洗練されている。しかし、かなりごつごつした音で、この曲のほかの演奏と比べると洗練度は低いかもしれないが、ものすごく聴き応えがある。とくにひとつひとつの音が遠慮なく力いっぱい弾かれているので、マッシブの力がすごい。

第2楽章、最初のヴァイオリンはやさいい響きだが、チェロがいきなり強い音なので、びっくりする。たての線がきっちりでていることもあった、きちりとした印象がある。ピッチカートがしっかりひかれ、流れるというような感覚があまりない。

第3楽章、かなりゆっくりはじまる。弦の土台に、管が朗々となる。かなりゆっくりでごつごつした感じがあり、多くのロマンティックの演奏とは違い、力強くゴツゴツとした印象。波のうねりも大きい。これが、最晩年になるともっと洗練されてくるのでおもしろい。トリオも、あまり流れることなく、きちんとした印象。

第4楽章、最初は、比較的軽めの音ではじまる。だんだんと音が大きくなってきてエネルギー全開モードになると、あとはぐいぐい進む。あとは、非常に充実した響きが続く。歌うとことは、かなり粘りのある表情である。基本的にゴツゴツした音作り。最後までエネルギーが途絶えず、圧倒的な迫力でおわる。

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ブルックナー 交響曲第4番 朝比奈隆 大阪フィル 1993年 アートン盤

朝比奈 ブルックナー 交響曲第4番 アートン

キャニオンでの朝比奈さんの3度目の全集は、 1993年7月録音、3つの会場での録音を使っているという表示があり、サントリーのものがほとんで、あとは修正用の音源ということであるが、これとは別にアートン盤がある。これはサントリーホールのものの一発録り。ただ、この2つ、かなり音の印象は違う。材質が違うからであろうか、空気感は、こちらが数段上である。

個々の楽章のイメージは、全集盤と同じであるが・・・。

第1楽章、最初から全開であるが、音に勢いがあり、たくましい音楽である。ぐいぐい進む。こういう特徴は、ジャンジャン盤からあるが、それよりも洗練されている。しかし、かなりごつごつした音で、この曲のほかの演奏と比べると洗練度は低いかもしれないが、ものすごく聴き応えがある。とくにひとつひとつの音が遠慮なく力いっぱい弾かれているので、マッシブの力がすごい。

第2楽章、最初のヴァイオリンはやさいい響きだが、チェロがいきなり強い音なので、びっくりする。たての線がきっちりでていることもあった、きちりとした印象がある。ピッチカートがしっかりひかれ、流れるというような感覚があまりない。

第3楽章、かなりゆっくりはじまる。弦の土台に、管が朗々となる。かなりゆっくりでごつごつした感じがあり、多くのロマンティックの演奏とは違い、力強くゴツゴツとした印象。波のうねりも大きい。これが、最晩年になるともっと洗練されてくるのでおもしろい。トリオも、あまり流れることなく、きちんとした印象。

第4楽章、最初は、比較的軽めの音ではじまる。だんだんと音が大きくなってきてエネルギー全開モードになると、あとはぐいぐい進む。あとは、非常に充実した響きが続く。歌うとことは、かなり粘りのある表情である。基本的にゴツゴツした音作り。最後までエネルギーが途絶えず、圧倒的な迫力でおわる。

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ブルックナー 交響曲第3番 改訂版 朝比奈隆 大阪フィル 1993年 キャニオンSACD

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朝比奈 ブルックナー 交響曲第3番

キャニオンでの朝比奈さんの3度目の全集をDSDマスタリングしてSACD化したもの。最初単発で、それから全集、それから廉価盤でHDCDになり、今回が4回目の発売。朝比奈さんの生誕100周年にあわせた再発で、音は格段によくなった。1993年10月3-6日、大阪フィルハーモニー会館(セッション録音)このシリーズで最高の演奏といわれている演奏。朝比奈さんは、3番の録音については、全部楽譜が違う。これは、最初ノヴァーク第3稿といわれていたが、のちに改訂版ということになった。

これは、ノヴァーク第3稿のパート譜をとりよせたら、改訂版の楽譜がとどいてしまったらしい。それで、第1楽章429から430小節のホルンの音が第2版の引用がある。

この3回目の全集が企画されたとき、とくにこの3番は朝比奈さん本人がしんどいということで躊躇していたが、1~3と6をレコーディングで行うことでOKしたらしい。

大阪フィルの2001年11月の定期演奏会で3番を取り上げる予定であったが、朝比奈さんが病気療養中で、かわりに外山雄三指揮でシューベルトのグレートだった。私は定期演奏会のチケットを持っていたので、この演奏会には行っている。なお、この11月には、初版を使うという話であった。このスコア、棺に入れて燃やしてしまったらしいが、棺に入れたのは、指揮者でもある長男千足氏だから、本人にきけばどの楽譜かわかるだろうに。

朝比奈さんのブルックナー3番の演奏で、今でも語り草になっているのは、1978年7月28日の東京厚生年金会館の大フィルの東京定期の演奏。ブルックナーをこよなく愛する友人はこれがベストだという。これの公式録音は残されていないが、CD-Rがあるようだ。見たことはないが。

このキャニオンの演奏は、公開演奏ではないので、ナマでは聴いていない。このキャニオンのものは、大半が大阪での録音で、実際にナマをきいているのは、4番と8番のみである。当時、コンサートを聴きに大阪に行くという知恵はなかった。

私にとっては、この3番は鬼門というか、ブルックナーの曲としては苦手にしていて、比較的聴く機会が少ない。楽譜がいろいろあるのに、あんまり熱心に違いを知ろうという気もおきない。嫌いというのではないのだが。最初に聴いたのはジャンジャンの録音になった大フィルの定期演奏会だった。周りはみな絶賛していたが、私はいまひとつ乗れなかった。

さて、この演奏だが・・・。
最初の音を聴くと、やはりライブではないので、緊張感がないまま突然はじまったような感じである。アンサンブルがあんまりそろっていない。といってばらばらという感じでもない。最初のうちは、音が比較的平板。ただ、音楽のつくりは比較的丁寧。そして、だんだんのってくる、という感じになる。第2楽章にしても、あんまり濃厚ではなく、比較的さっぱりしている。スケルツォ楽章がかなりテンポがゆっくりしているし、重量級の熱っぽい演奏になる。第4楽章は非常にむずかしい曲で、音の並びがスマートではないと思うのだが、この演奏はなかなか性格をきちりと描きわけている。ライブではないが、だんだん乗ってくるというスタイルの演奏。そして最後は、非常に力強く締めくくる。

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ブルックナー 交響曲第2番 朝比奈隆 大阪フィル 1994年 キャニオンSACD

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朝比奈 ブルックナー 交響曲第2番

キャニオンでの朝比奈さんの3度目の全集をDSDマスタリングしてSACD化したもの。最初単発で、それから全集、それから廉価盤でHDCDになり、今回が4回目の発売。朝比奈さんの生誕100周年にあわせた再発で、音は格段によくなった。1994年1月24-27日、大阪フィルハーモニー会館 (セッション録音)

楽譜は、ハース版である。

朝比奈さんは、初期のなかでは、この第2番が一番好みのようで、よくとりあげている。NHK交響楽団ともやっているし、在京のオケの演奏もけっこうある。最初のジャンジャンの録音でも、もっともレベルの高い演奏だった。そういう意味でも、非常に自信あふれた安定感のある演奏が多い。

第1楽章、最初の音からして、絶好調。のりにのっている。弦の表情にかなりねばりがあるのが特徴。一部そろっていないところもあるが、まあいいやというようにぐいぐい進む。なかなか聴き応えがある。

第2楽章、これも最初からのっている。とくにチェロの表情がすばらしい。

第3楽章、スケルツォ楽章だが、ものすごく太い音で、ゆったりと進む。ど迫力のある表現。

第4楽章、ひとつひとつ音をきちんと鳴らし、安定力のある非常に豊かな音楽である。ピッチカートが強めできちんとリズムを刻むし、その土台で厚みのある音楽がなる。また、ゆったりした部分はデリカシーも豊かである。

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ブルックナー 交響曲第1番 朝比奈隆 大阪フィル 1994年 キャニオンSACD

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朝比奈 ブルックナー 交響曲第1番 キャニオン

キャニオンでの朝比奈さんの3度目の全集をDSDマスタリングしてSACD化したもの。最初単発で、それから全集、それから廉価盤でHDCDになり、今回が4回目の発売。朝比奈さんの生誕100周年にあわせた再発で、音は格段によくなった。1994年5月15-17日、大阪フィルハーモニー会館(セッション録音)

リンツ稿にもとづくハース版である。朝比奈さんは、この第1番の演奏はすくないが、ウィーン稿では演奏していないはずである。

録音は、HDCDでもかなりいいのだが、SACDになると雰囲気がより自然になる。音がやわらかく、なんといっても空気感がすばらしい。

私は、この第1番を朝比奈さんのナマ演奏ではついぞ聴くことができなかった。あとは6番である。それほど演奏の機会が少なかったのである。0番、2番は幸い聴いているのだが。

この1番、スタジオ録音で、最初のちょっとはライブでない気安さが感じられるが、すぐに乗ってきて、実にすばらしい演奏を繰り広げている。第1楽章の最初からリズムが安定していて、のびのびとした実にいい響きを出している。

第2楽章も感傷的にならずさらりとやっているようで、実に味わい深い。

第3楽章は朝比奈さんらしく、ちょっと野暮ったいど迫力のある演奏。重たい表現だが、テンポがおそいわりに違和感はまったくない。これが朝比奈スタイルのスケルツォ演奏法。

第4楽章は、最初から鳴りきっていて迫力のある演奏。見事なフィナーレを形作る。

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ブルックナー 交響曲全集 朝比奈隆 大阪フィル キャニオン

3回目のブルックナー交響曲全集は、キャニオンで録音されました。
第7番から発売されましたが、全集にするという予告は見覚えがなく、急にはじまった記憶がありますが、ビクター盤が中途半端だったので、とてもうれしいニュースでした。そして、非常に高水準の全集ができました。

ブルックナー 交響曲全集 朝比奈隆 キャニオン

これは、何度も発売されています。

1回目 録音の都度、個々にCDばら売り

2回目 セット

3回目 HDCDで安くしてばら売り

4回目 SACDばら売り

5回目 セット

録音メディアの進歩をそのままうけて、非常にすばらしい音響です。

1,2,3,6は、大阪フィルハーモニー会館でのセッション録音

そのほかは、ライブです。

第8番が1994年当時、伝説の名演といわれていました。

それと、スタジオ録音の4曲が、これが最後の録音ですが、どれもきわめて高水準の演奏です。

個々のコメントは以下に

交響曲第1番
交響曲第2番
交響曲第3番
交響曲第4番
交響曲第5番
交響曲第6番
交響曲第7番
交響曲第8番
交響曲第9番

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