ベートーヴェン 交響曲全集 3回目 朝比奈隆 大阪フィル ビクター

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朝比奈さんの3回目のベートーヴェン交響曲全集は、ビクターで録音されています。

銀色の豪華なパッケージにはいっています。

CDとLPで発売されました。

ビクター VDC-1-7

1985年の2月から6月の録音です。
チクルスをライブ収録しています。
第9番が年末でないのも特徴ですね。

第1番・第3番 1985年2月24日
第2番・第6番 4月28日
第4番・第5番 3月31日
第7番・第8番 5月26日
第9番     6月30日

朝比奈隆指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 & 合唱団 (9)大倉由紀枝(S)藤川賀代子(A)林誠(T)木村俊光(Br)

特徴としては、シンフォニーホールでのライヴ録音である、ということがあげられると思います。

それと、この回から、デジタル録音になります。したがって、マスターの劣化がほとんどありません。CDも、ナマナマしい音です。ただ、後年のデジタル録音(ハイレゾ)と違い、音が少々固いです。リマスターが期待されるところです。

第2回と比べると、よりオーソドックスになったというか、非常に几帳面で、かつ格調高い演奏になっています。
その分、勢いという面では、第2回めの方が面白いかもしれません。とくに、第2回めは、シングルレイヤーSACDになって、恐ろしく音がよくなりましたから。後年のは、もっとすっきりした表現ですから、ゴツゴツとした質感での重量級を楽しむには、この演奏でしょう。

個々のコメントは、以下 

交響曲第1番
交響曲第2番
交響曲第3番
交響曲第4番
交響曲第5番
交響曲第6番
交響曲第7番
交響曲第8番
交響曲第9番

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某誌のコメントを引用しますと、

朝比奈隆3度めのペートーヴェン全集。この最新盤は過去2回を遥かに凌ぐ素晴らしい出来ばえである。ムダな動きはすっかりとれて、全体的な格調の高さは驚くべきものがある。楽譜の指定通りに反復を全て行っているが、冗長さを全く感じさせないばかりか、設計図通りに出来上がった建築を初めて見る時のような充足感で満たされる。遅いテンポはこれまでと変りはないが、今回のような必然性は少なくとも過去2回にはなかったように思う。全9曲どれも名演奏だが、特に第1,3、5,9番は圧倒的な感銘を受ける。ともかく、世界的に見てもこれほど完成されたベートーヴェンは類例がないように思う。録音も素晴らしい出来ばえで、シンフォニー・ホールの響きの美しさが、うまく捉えられている。

と語られています。

この全集は、いま、入手は難しいと思います。中古市場ではときどき出てきます。

朝比奈 3回め

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