ブルックナー 交響曲選集 朝比奈隆 大阪フィル EXTON 2001年

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朝比奈さんが亡くなる直前に、大阪で行われた朝比奈隆の軌跡というシリーズで、ブルックナーの交響曲が取り上げられました。

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演奏されたのは、5,8,9の3曲。このほかに、別の企画で4番が演奏された。あと、定期演奏会で7番が演奏されています。

キャニオンから発売されているのは、このうち、4,5,7,9で、8はこのシリーズではなく、サントリーで2日間おこなわれたものです。 朝比奈隆の軌跡は大阪の朝日放送で録画され、放送もされました。DVDの発売予告がありましたが、発売されていません。9番の映像のみEXTONから出ています。

なお、ほとんど同時期に、フェスティヴァルホールでの定期演奏会で8番を、そのすぐあとに名古屋で8番を演奏しています。

朝比奈さんにとっては、最後のブルックナーのシリーズ。9番が演奏されたあと、名古屋のチャイコフスキーの演奏が生涯最後のものになりましたが、その次の大阪での定期は3番が発表されていました。その楽譜の版が話題になっていましたが、棺に入れらえてしまいましたので、どの稿なのかわからないままになっています。この演奏会は、外山雄三がかわり、内容はシューベルトのグレイトでした。

というわけで、シンフォニーホールでの8番は、CDメディアでは出されていません。テレビでの放映はされており、これも非常にすばらしい演奏でしたが、東京の分が発売されてます。

同時期の名古屋の演奏は、私がきいた8番では、最高のもので、これこそ一生の思い出になる超絶名演でした。朝比奈さんがなくなったあと、DVD-オーディオとCDの抱き合わせの形で発売され、その発売形態が非難の的になってしまいました。

最晩年の朝比奈さんは、クレンペラーを意識したということで、非常にすっきりとして、そしてテンポのはやい、贅肉のとれた演奏が特徴です。

最後の第9番は、映像にもあっていて、もうヨボヨボで見るのもつらく、また演奏もかなり不安定です。

しかし、それ以外は、非常にすっきりした名演になっており、この年になって、この境地に達したという、すばらしく完成度の高い演奏が記録されています。

とくに、SACDとなって出てきたものについては、ものすごく音が美しく、ちょっと信じられない境地です。

交響曲第4番 シンフォニーホール 朝比奈隆の軌跡
交響曲第5番 シンフォニーホール 朝比奈隆の軌跡
交響曲第7番 フェスティヴァルホール 定期演奏会 生涯最後の大阪での定期演奏会
交響曲第8番 サントリーホール 東京定期演奏会
交響曲第9番 シンフォニーホール 朝比奈隆の軌跡 生涯最後のブルックナー演奏

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