朝比奈さん4回めのベートーヴェン交響曲全集は、新日本フィルによるものです。
この全集は、オーケストラが違うだけに、ちょっとイメージが違います。
また、映像と演奏のみの両方で出ているのも特徴です。また、SACDにもなっていますし、入手も容易です。
大阪フィルより、音の透明度が高いこと、表現が楷書的というか、生真面目というか、その反面大フィルにあるような自由さがちょっと不足するというか、言ってみれば、客演という色合いがどうしてもあること、などオーケストラが違いを感じさせるのですが、それでもやはり朝比奈さんの音になっています。
すべてサントリーホールでのライブ録音
ベートーヴェン:交響曲全集
・交響曲第1番ハ長調 Op.21
[録音:1989年2月5日]
・交響曲第2番ニ長調 Op.36
[録音:1989年3月11日]
・交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
[録音:1989年2月5日]
・交響曲第4番変ロ長調 Op.60
[録音:1989年4月6日]
・交響曲第5番ハ短調 Op.67
[録音:1989年5月15日]
・交響曲第6番ヘ長調 Op.68『田園』
[録音:1989年4月6日]
・交響曲第7番イ長調 Op.92
[録音:1989年3月11日]
・交響曲第8番ヘ長調 Op.93
[録音:1989年5月15日]
・交響曲第9番ニ短調 Op.125『合唱付き』
[録音:1988年12月15日]
豊田喜代美(ソプラノ)
秋葉京子(メゾ・ソプラノ)
林誠(テノール)
高橋啓三(バス・バリトン)
晋友会合唱団
新日本フィルハーモニー交響楽団
朝比奈隆(指揮)
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以下、フォンテックの商品コメントです。
朝比奈隆&新日本フィル~「ベートーヴェン演奏史における金字塔」!
待望!フォンテック創業20年を記念して発売されたタイトルがSACDハイブリッド仕様による再登場!
ベートーヴェン:交響曲全集レコーディングの“世界最多”を誇る朝比奈隆~7or8回。こちらの全集は、80歳を越えた“全盛時”の演奏指揮を一挙収録しており、大阪フィル以外のオケとの唯一の全集となります~1988年12月から1989年5月における、サントリーホール・ライヴ集。
最晩年に向けて、朝比奈が指揮する演奏会は全て“チケット完売”状態でしたが、その現象が明確になったのは、丁度この当該全集チクルスの頃が始まりでした。「ベートーヴェンが書いた音符を全部演奏する」という旗印のもと、全てのリピートを行い、『第3、5、7、9番』では、木管楽器、ホルンを陪管にするという巨大なベートーヴェン像~その歩みは、第3番「英雄」の演奏において約1時間を要しました。今では、聴くことの出来ない演奏スタイル~古典派音楽を好まれる人々にとっての評価は諸々ありますが、しかしながら、「これぞベートーヴェン!」と深い感銘を受ける多く支持者の存在が、“朝比奈隆の芸術”の不朽性を証明しているといえるでしょう。全編を通して、一点の揺るぎもない質実剛健な演奏は、数ある朝比奈のディスクの中でも“ベストの一つ”と言われています。
発売・販売元 提供資料 (2009/04/08)