ベートーヴェン 交響曲第4番
朝比奈隆指揮 大阪フィル
1973年8月8日,9日,10日
大阪厚生年金中ホール
驚くべき名演である。
響きもよく、表現も後年のものとほとんど同じで、非常に完成度が高い。
軽快さとは無縁で、非常に正攻法の迫力のある表現。
後年のものより、テンポもおそく、いくぶんガチガチしている分、骨太さを感じる。新しいものより、表現が徹底しているともいえるかもしれない。
音色もなかなかいい。
ベートーヴェン 交響曲第4番
朝比奈隆指揮 大阪フィル
1973年8月8日,9日,10日
大阪厚生年金中ホール
驚くべき名演である。
響きもよく、表現も後年のものとほとんど同じで、非常に完成度が高い。
軽快さとは無縁で、非常に正攻法の迫力のある表現。
後年のものより、テンポもおそく、いくぶんガチガチしている分、骨太さを感じる。新しいものより、表現が徹底しているともいえるかもしれない。
音色もなかなかいい。
ベートーヴェン 交響曲第3番
朝比奈隆指揮 大阪フィル
1973年8月9日
大阪厚生年金会館中ホール
後年のベートーヴェンでは、圧倒的に名演が多いエロイカだが、やはりこの曲は、朝比奈さんの体質にあっているというか、この最初の全集でもなかなかいい演奏である。やはり野暮ったさは残るが、すごい推進力だし、なかなか充実した響きである。
後年のものと比べると、非常にオーソドックスで、何もしていない感覚があるが、それでいて、この曲の本質もしっかり表現できている。しかし、ビクターの名演も1977年だから、あんまり時間がはなれていないのだなあ、といまさら思う。フロリアンだって、1975年だ。
後年のものとの違いは、時期よりもセッションかライブかの違いかな、とも思える。ライブでの凄さはやはりない。それと、音色がちょっと単色系というか、最晩年のものは、もっと音色が多いという感じ。77年のものより、ある意味表現に一貫性があって、これはこれで非常に立派な演奏。
大フィルの音色は、やはりまだ野暮ったさはある。
大フィルの音色が急に純度を増すのは、1975年からである。
あのヨーロッパの演奏旅行の前に、ものすごく鍛えられたのである。その証は、旧大フィル練習所の譜面台で見ることが出来た。譜面台に電子オルガンがついていて、これで、ピッチをあわせる練習をしていた。だから、ヨーロッパ出発前のフェスティバルホールでのブルックナーの第7の音がそれまでと全然違っていたことを思い出す。それがあのフローリアンの演奏につながることになる。
ベートーヴェン 交響曲第2番
朝比奈隆指揮 大阪フィル
1973年8月8日
大阪厚生年金会館中ホール
第1番とつづけて聴くと、音質がずいぶん違う。
会場は同じだが、翌日。
非常にきりりと引き締まった表現で、なかなかスタイリッシュでもある。
なかなかスケールも大きい。すばらしい演奏である。
ベートーヴェン 交響曲第1番
朝比奈隆指揮 大阪フィル
1973年8月7日
大阪厚生年金会館中ホール
響きが綺麗で、なかなか雄大な演奏。
非常にきちんと演奏されていて、あんまり小型シンフォーにーの感じがしない。シャレた感じもある。
ここで、朝比奈さんのベートーヴェンの交響曲全集について整理してみます。チクルスは9回やっていますが、録音されたのが8回です。
ただし、第8回の分は、演奏が原則として2種あります。
ほかにNHK交響楽団、倉敷音楽祭のものが全曲ではないですが、あります。
全集 第1回 大阪フィル 学研 1972/3 LP のちにCD化、
全集 第2回 大阪フィル ビクター 1977/8 LP のちにCD化
全集 第3回 大阪フィル ビクター 1985 LPとCDが同時
全集 第4回 新日本フィル フォンテック 1988/9 CD、SACD、映像DVD全集あり
全集 第5回 大阪フィル キャニオン 1992 CD
全集 第6回 大阪フィル キャニオン 1996/7 CD、SACD、映像DVD全集あり
全集 第7回 新日本フィル フォンテック 1998/9
全集 第8回 大阪フィル エクストン 2000 CDバラ、SACD全集
全集 第8回 大阪フィル エクストン 2000 完全版SACD
選集 NHK交響楽団
選集 倉敷音楽祭 1989/1996
第2回のものは、最初CDになるときに、第5番がチクルスで演奏されたものではないほかの演奏になっていました。最近再発されたものは、もとのものに戻りました。第2回は荘厳ミサとハ長調ミサもついています。この第2回目のものについては、第9とハ長調ミサは、私も合唱で参加しています。実際に生で聴いたのは、第8回のだけです。
第8回は、原則として2つの演奏の組み合わせ、たとえば、サントリーとシンフォニーというようになって2枚組で出ていました。のちに片方だけとってSACDのセットになりました。
朝比奈さんのファンなら、全部欲しいところですが、
とくに素晴らしいのは、第2回、第4回、第8回だと思います。
もちろん、第1回もおもしろいです。
そのほかのものは、演奏の歴史を聴くにはいいですが、いまから聴くとすれば、4つかな。
大阪のローカルオケとしての第1回。
東京での演奏もあり、日本のメジャーとなったのが、第2回。
新日本フィルはやはりオケが違うので、全然スタイルば違います。
最後のものは、やはり完成度が高いです。
ものによって入手が難しいものがありますが、朝比奈さん生誕110周年以降、順次再発売されています。
第1回、第2回、第4回、第5回、第6回、第7回、第8回は、入手可能です。
第5回は2020年4月にタワーレコードから再発されました。
朝比奈さんの1975年のヨーロッパツアー、あの聖フロリアンの演奏で有名なツアーですが、そのときのツアーでオランダ、フローニンゲンで行われたライブ録音が発売になりました。
1975年10月26日です。
日本ブルックナー協会が解散するということで、会員には、このCDが配られました。
そのCDが届いたので、さっそく聴いてみました。
CDの番号は、ALTUS ALT219です。
朝比奈 フローニンゲン ブルックナー 交響曲第7番 SACD
印象としては、きわめて聖フロリアン盤に近いです。ジャンジャン盤のあのスピード感のある演奏とはちがって、非常にゆったりとしています。しかし、面白いですよ。ソリストの音色が、フロリアン盤といっしょですから。
こちらの方が録音が明快です。この録音を聴きますと、聖フロリアンのオリジナル録音が聴いてみたくなりますね。
テンポは、こちらの方が残響が少ない分、といってもけっこうあるのですが、若干速めですが、それでもかなりゆっくりではあります。
聖フロリアンの演奏では、ホールが狭かったので、全員がステージには乗っていないのですが、こちらは全員乗ったようです。
しかし、ここまでのスタイルの一貫性があると、聖フロリアンの演奏は、偶然の産物ではないことがよくわかりますね。
第1楽章、最初のイメージからして、聖フロリアンと似ているものの、もっとくっきりした印象があります。それでも、かなりホールの残響はあって、なめらかな音です。この欧州の演奏旅行のために、大フィルはものすごい特訓をして、この純度の高い音を手にいれたのです。第1楽章コーダをこれだけ壮大に演奏する人は、朝比奈さんしかいませんが、ここでも同様です。
第2楽章、こちらもフロリアンよりもくっきりしています。それと、中間部で、けっこうテンポの動きがあり、よりダイナミックな表現になっています。非常に足取りがしっかりしていて、ものすごく律儀でまじめな感じもありますね。ちょっと間延びするように感じるところもあります。
第3楽章、朝比奈調スケルツォですね。けっこうテンポ速いですが、重量級。フロリアン盤は残響が長すぎてなにがなんだかわからないところがありますが、こちらは、細部がきれいに聴こえます。トリオはより生真面目に聴こえます。
第4楽章、快調な滑りだし。最初は、洒落っ気がある。それにつづくシーンは、なかなか丁寧な歌がきこえる。表現としては、後年とくらべるとテンポがよく動く。この7番のフィナーレは、全体からすると規模が小さいのだが、朝比奈さんは、この時期から、ここをちゃんとフィナーレとして、非常に荘厳な表現にしています。
で、結論として、聖フロリアンとくらべてどうかというと、そりゃ、聖フロリアンが圧倒的にすばらしいと思います。これはフェアではないです。フロリアン教会には、なんたってブルックナー本人が眠っているんです。そして、あの荘厳な雰囲気、何者にもかえることができません。あの演奏は、まさに一期一会の奇跡がつまっています。すべての音が神がかって聴こえます。一刻もはやく聖フロリアンの正規録音が聴きたいですね。大フィルにあるそうです。
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以下、発売元の解説
新発見! 朝比奈 大フィル 伝説の75年ヨーロッパ公演最終日!
あの名盤ザンクト・フローリアンと双壁の名演
初発売となる本録音はエンジニア平澤佳男が同行録音したもので、大変秀れた音質で残されておりました。朝比奈らしい不動のインテンポの堂々たる大演奏! そのうえ特別なヨーロッパでの公演のためかある種ただならぬ緊張感漂う見事な出来栄え。1楽章コーダなどでのレンジの広さも特筆でアルプスの山々のごとき雄大さです。
自ら育てた大阪フィルとヨーロッパ公演を行うことを熱望し、1975(昭和50)年10月、ついにその夢は実現する。約1カ月間、20回にわたる公演の中でも、ブルックナーの〈7番〉はもっとも重要な作品であり、26日にオランダ・グロニンゲン(フローニンヘン)で収録されたこのライヴは新発見された音源だが、その完成度はきわめて高く、あの名高いザンクト・フローリアンのライヴ(12日)と双璧を成すものだ。──音楽ジャーナリスト岩野裕一
■朝比奈/大フィルの1975年ヨーロッパ公演音源 ~オランダ・フローニンゲン公演発売にあたって
既に同曲異演盤が多数ある朝比奈隆のブルックナー:交響曲第7番において、フローニンゲン公演をリリースする意味は二つある。一つは、この公演が大阪フィル1975年ヨーロッパ公演における朝比奈指揮の最終公演であった。ツアーはこの後秋山和慶の西ドイツ公演にて、無事終了した。朝比奈の代表的名盤と言われる、ザンクト・フローリアンの名演奏から丁度二週間が経過。当初、長距離移動や不慣れなヨーロッパ滞在で疲れも見られた楽団員も、すっかり欧州の空気に馴染み、より完成度の高い演奏となった。もう一つは、この演奏が当時の大阪フィルのフルメンバーによる、ブルックナー演奏であるということである。ザンクト・フローリアンでは会場の都合で、木管の倍管を止めたが、朝比奈はこの曲では常に木管の倍管を行っており、本公演の演奏はより朝比奈の目指したブルックナーの音響と言えるだろう。1975年ヨーロッパ公演は、現地放送局が収録したモントルー公演、ベルリンSFB公演を除き、全て同行した平澤佳男により収録された。マスターテープに添付されたデータシートによると、録音機材はマイクがNeumann SM-69、U-87、レコーダーはREVOX A700で、3M社製テープが使用された。ライヴ録音としては最高水準のものであり、当然クオリティの高い録音が実現した。本CDの制作に当たっては、この録音のクオリティをそのままCD 化するべくマスタリングを行った。再生にはStuder A-80を使用。Summit Audio真空管ラインアンプを経由し、DB Technologies AD122-96にてデジタル化した。既に幾つかのヨーロッパ公演の音源は発表してきたが、残念ながら音源の多くが所在不明となっており、その中には当時ラジオ放送され名演との誉れ高いハイデルベルクのチャイコフスキーも含まれる。しかし、存在が確認されたものも幾つか有り、ザンクト・フローリアンはオリジナルテープが残っている。また、協奏曲も幾つかあり、これらも何れ発表の機会を伺いたい。なお、ザンクト・フローリアンはORFリンツにより録音が行われており、このテープの所在についても、調査したいと考えている。(下田智彦 文中敬称略)
キングインターナショナル
発売・販売元 提供資料 (2011/12/09)

この演奏は、1980年の大阪フェスティヴァルホールにおける定期演奏会です。
プライヴェート盤が作られました。
大フィル合唱団が出演する演奏会は、ライブ盤を作成し、出演料がわりに配布していたのですが、この時は、日本ブルックナー協会もからんでいたと思います。
私は、この時点で、すでに団員ではなく、演奏には参加していませんが、東京からかけつけて、聴きにいきました。
大阪フィル合唱団が1曲の練習に半年というのが通例だったのに、朝比奈の御大がわざわざ1年かけて練習した、熱意の産物です。
この演奏を聴いて、私は、涙がと止まりませんでした。
おわってからの打ち上げで、バスがベネディクトゥスの旋律はわれわれしかないんだ、と自慢気に語っていたのを思い出します。
その後、カテドラルでもっとすっきりした演奏がなされ、それはLP、CDで公式に発売されましたが、こちらは、このプライヴェート盤しかありません。
公式録音ではないので、音の品位はすこし落ちますが、きれいな録音です。
***********************
この演奏の原因になった飲み会のもようを再録しますね。
あれはいつのことだったか、大阪フィル合唱団での練習がおわったあと、パートで飲み会があった。ちょうど、その日は朝比奈のオッサンの総練習の日だったのだが、だれかが、声をかけたらしい、朝比奈御大がこの飲み会に参加したのである。この席で、ある団員が立ってしゃべりはじめた。だれだったか、おぼえていない。「我々は、朝比奈先生の下で、もう何年も歌ってきた。もう朝比奈先生の体臭を表現できるようになったと自負している。しかし、本当に残念なことだが、朝比奈先生の十八番である、ブルックナーをまだ一度もうたったことがない。ぜひともブルックナーをやりたい。それもテ・デウムなんかけち臭いこといわないで、ミサ曲第3番をやりたい。」と切り出したのである。皆、なにを言い出すのかとおもったのだが、考えることは実はみんないっしょで、すっかり盛り上がってしまった。しかし、一番心を動かされたのは、朝比奈御大だったのである。それから間もなく、ミサ曲第3番の演奏会をすることが決まった。朝比奈さんの気合の入り方は半端でなく、通常半年の練習なのに、これは1年かける。それも合宿もする、ということなのである。それで、実現した演奏会が1980年7月14日大阪フェスティヴァルホールでのコンサート。それはそれは感動的な演奏会だったのである。
この合宿、最初は朝比奈の息子がリハーサルをやったらしい。これで、すくなくとも練習の一貫性が途切れてしまったらしいのである。もしこれさえなければとの話もあった。
この演奏会、東京からかけつけた。前の方の席だった。しかし、そこから聞こえてくる声は、今までの大フィル合唱団から決してきけなかった、本当に純度の高いもので、本当に美しい演奏だった。鳥肌はたつし、涙は流れるし、実に感動的な演奏会だった。終わってから、打ち上げに参加したが、あの一番美しいベネディクトゥスの主旋律はバスだけしかない、とバスパートの人が誇らしげに言っていたのを思い出す。
このときの演奏は、大フィル合唱団がレコードにしている。これは本当に貴重な財産だ。その後カテドラルでの演奏は、東京のコーラスで、もっともっとすっきりした演奏である。
ブルックナーのミサ曲第3番ヘ短調の演奏である。
東京カテドラルの2回目のシリーズでのライブ録音
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Bungee Price CD20% OFF 音楽Bruckner ブルックナー / ミサ曲第3番 朝比奈隆&大阪フィル、T… |
タワーレコードから、シングルレイヤーのSACDによるセットが発売されている。ものすごくいい音で楽しめます。
朝比奈隆&大阪フィル、他/ブルックナー:ミサ曲第3番
朝比奈隆(1908年7月9日生~2001年12月29日没)生誕100周年目を迎える今年、21年間再発されなかった貴重な音源を最新のマスタリングを施し再発売!!(ビクターエンタテインメント)
・ブルックナー:ミサ曲第3番ヘ短調WAB.28[原典版]
中沢桂(ソプラノ)
林誠(テノール)
井原直子(アルト)
勝部太(バス)
大阪フィルハーモニー交響楽団
T.C.F.合唱団(合唱指揮 辻正行)
朝比奈隆(指揮)
録音:1983年9月16日、東京カテドラル教会マリア大聖堂ライヴ(デジタル)
[最新リマスタリング盤]
最初LPで出て、ずっと入手できなかった貴重なソースで、朝比奈さんの生誕100周年記念でCD化された。音質もとてもよい。
1980年に、大阪で一度この曲を取り上げているが、この演奏は、1983年に朝比奈さんの音楽生活50周年を記念して行われた東京での3日間かけたオール・ブルックナープログラムのひとつである。
朝比奈さんは、この会場になった東京カテドラルをいたくお気に入りのようだったが、これ以後、ここでは行われなかった。
この演奏会、私は、実際に聴いている。3夜にわたる演奏、全部聴くことができた。私がカテドラルで聴いていないのは、第1回の8番だけである。
最初に、ブルックナーの交響曲第3番のアダージョ第2番が演奏された。そしてこのミサ曲。
最晩年の演奏を聴いているなかで、この時期の朝比奈さんの演奏を聴くのは、実に好ましく、音楽が非常に元気である。なにより、音すべてに勢いがある。そのもっとも好ましい演奏のひとつではないだろうか。そして、音色が暖かい。
大阪での1980年の演奏と一番違うのは、合唱。TCF合唱団で、指揮者の辻さん自身もステージにたっていた。大フィル合唱団よりもずっと清涼は響きであるが、味わいという点では、こちらの方が蛋白。しかし、会場で聴いたときの印象と比べると、はるかに、熱い演奏である。実にすばらしい。
それと、やはり会場の残響が非常に長いのが特徴。だから、大フィルの音もすごく雄大に聴こえる。
最初のキリエから、全体のトーンが非常に前向きで人生肯定的で、すばらしく生命力があるのに、驚かされる。
グローリアも、非常に太い流れのまま、すばらしい音響空間となっている。ただ、残響が長いために、音がちょっと混濁気味。
クレド。力つよく、確信にみちた音楽である。コーラスの表現も深い。実に堂々とした非常に熱い音楽である。
サンクトゥス。線が太くて、比較的ぶっきらぼうで、あまり洗練されていなくて、非常に重量感のあるサンクトゥス。朝比奈さんらしいといえば、そういえる。
ベネディクトゥス。最初にチェロが非常に美しい旋律を奏でる。この美しい旋律が全体のトーンを決めている。非常に優雅な音楽だが、表現は、いつものように淡々としつつも、非常に味わいがある。
アニュス・デイ。非常に丁寧な音楽作りをしている。最後にふさわしく、非常に雄大な音楽に仕上がっているが、あたたかさと静けさももっていて、なんとも味わい深い。最後のコーラスで静かに終わるところは、非常に感動的である。
このミサ曲の演奏のなかでも、その生命力、幸福感という点から屈指の名演奏であるといえると思う。
ODE CLASSICSというレーベルがかつてありました。
朝比奈さんのヨーロッパの演奏のCDがいくつか発表されていました。
一時、セットで安く出ていたのですが、レーベル・オーナーのハンス・ハイン・モーザー死去に伴い、2001年に活動を停止し、解散してしまいました。、いまは、中古市場からしか入手できないかもしれません。ただ、かなり出ていたので、さがせばあると思います。
この演奏については、個々に書いています。
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ODCL-1001
ベートーヴェン:コリオラン序曲(*)
交響曲第6番
朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
録音:1961年5月15日、ライヴ/1962年1月16-19日、スタジオ(*)。共にモノラル。
ベートーヴェンの交響曲全集を6度も入れている彼だが、1960年代の録音はこれが初登場。初出音源。
ODCL-1002
ベートーヴェン:交響曲第2番/
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番(*)
オレグ・マイセンベルグ(P;*)
朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
録音:1960年1月18日-20日、ライヴ・モノラル/1990年3月15日、ライヴ・ステレオ(*)。
交響曲2番は朝比奈とハンブルク北ドイツ放響との初共演時のもの。協奏曲の方は最近の演奏で、さっそうとした朝比奈の伴奏が素晴らしい。マイセンベルグも知られざる名手であり、これまた聴かせる。初出音源。
ODCL-1003
チャイコフスキー:ロメオとジュリエット(*)
ムソルグスキー:展覧会の絵
朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
録音:1961年5月15日、ライヴ・モノラル/1966年2月1日-4日、スタジオ・ステレオ(*)。
近年では彼は全く演奏していなかった曲目だが、展覧会の方は1999年に演奏会で取り上げ、ディスク化もされた。この曲、ドイツ中のオケで指揮した当時の十八番だったのだとか。初出音源。
ODCL-1004
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番
朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
録音:1960年1月18日-20日、ライヴ・モノラル。
ハンブルク北ドイツ放響との初共演時のもの。非常にゆっくりとしたテンポで進み、近年のショスタコーヴィチ解釈にも通じるものがある啓示的な演奏。初出音源。
ODCL-1005
フランク:交響曲 朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
録音:1964年2月1日-4日、スタジオ、ステレオ。
朝比奈初ディスク曲。ドイツでは評判となったため各地で演奏しているのだとか。確かに求心力の高い優れた演奏。初出音源。
ODCL-1006
ベルリオーズ:序曲ローマの謝肉祭(*)
ラヴェル:スペイン狂詩曲(#)
レスピーギ:ローマの松(+)
朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
録音:1964年2月5日-7日(*)&1962年1月16日-19日(#)、スタジオ、モノラル/1969年2月24日&25日、スタジオ・ステレオ(+)。
朝比奈としては非常に珍しいレパートリー。ベルリオーズ以外彼の初ディスク。熱血する朝比奈が聞け、素晴らしい。初出音源。
ODCL-1007
R.シュトラウス:アルプス交響曲
朝比奈隆指揮 ハンブルクNDR so.
録音:1990年3月19日、ライヴ・ステレオ。
正に朝比奈十八番の曲であり、正に堂々とした巨匠の演奏としか言いようの無いほど圧倒的な名演奏。素晴らしい。初出音源。
ODCL-BOX1
(7CD)
朝比奈隆 BOX ODCL-1001~1007のセット。
これは、東京カテドラルシリーズのライブで、XRCDで再発されている演奏と同一です。
これは、東京カテドラルで最初に行ったライブシリーズの第2回目であり、公演のときには、いろいろ物議をかもしたものである。第1回のロマンティックは、非常にパカスカと気持ちのよい演奏だったのに対し、これはあまり乗り切れない、と思った若者が多かったのである。それで、おわってから何人かマニアがあつまり宇野さんを囲んでいろいろ話をした。若者たちは、今日の演奏は不満だとの声が多かったのである。そうしたら、宇野さんは、今日の方がロマンティックよりずっとよい。このよさ、若い君らにはわからんだろうな、と言ったのである。で、その時にアンチ宇野をたくさんつくってしまった。宇野さんは、その前からブルックナー協会誌にわるい演奏は撲滅しようと言っていたので、そんなの感じ方は各人の自由ではないか、と主張する若者の反感を買っていた。というわけで、物議をかもした演奏なのだが、(そのとき、私も不満に思った一人なのだが)いま聴いてみると、これ、なかなかいい演奏なのである。)
残響がすばらしこともあるが、きわめて分厚い音色が楽しめる。