ブルックナー 交響曲第8番 ハース版 朝比奈隆 大阪フィル 1976年 ジャンジャン 

朝比奈さんのブルックナーとして、最初に発売された演奏です。衝撃の演奏でした。

ディスク・ジャンジャンのもので、これだけは、単独発売されました。ほかの作品は、セットでしか発売されませんでした。ただし、CDの時代になってからは、セットだけです。

2枚組4800円だったと記憶しています。

ジャンジャン盤の経緯については、別途書きましたので、こちらを参照してください。

これが、すべての始まりです。

レコード史上に燦然と輝く大傑作です。

まずエピソードを。

私の高校のときからの友人ですが、すごくブルックナーが好きでいろいろ聴いていた人なんですが、あるとき、FM大阪のリクエスト番組を聴いたのですが、最初から聴いていなかったので、演奏者がわからなかったんです。リクエスト番組だから、番組表にものっていません。

曲は、ブルックナーの交響曲第8番でした。それで途中から聴いたのですが、何てすばらしい演奏なんだろう、と思ってききほれていたんだそうです。ひょっとしたら、これは史上最高の演奏といえるのではないか。誰の演奏だろう。ドイツの名門だろうが・・・。

それで、最後のアナウンスをききました。朝比奈隆指揮大阪フィルの演奏です、との説明に彼は腰をぬかしたそうです。彼は、それまで、大阪フィルの生演奏もよく聴いているのですが、それでもわからなかった、ものすごく洗練された響きがするのです。それ以上に解釈がすばらしいのです。

これが、ジャンジャンの演奏です。

ディスクジャンジャンはメジャーレーベルではないので、レコード芸術ほか、この演奏の批評は出ていません。このレコードを扱っていたレコード屋もすくなかったのです。

私は、大阪フィルの事務局で買いました。先日、ある音楽会が、ジャンジャン跡地であったのですが、そこに、朝比奈さんの演奏によく来ていた人がいました。お互い顔はわかっているのですが、初めていっしょに飲みに行きました。彼は、ジャンジャンで買ったそうです。それ以来、ジャンジャンという場所は、朝比奈ブルックナーファンとしては聖地といっていいのです。私がそう言うと、彼もよくぞ言ってくれました、と返してきました。

この全集の演奏レベルは、けっこう下手なのもあるのですが、この8番は、けっこう洗練された響きがしています。おどろくべきハイレベルの演奏です。朝比奈さんの第8の録音はかなりたくさんありますが、これが一番いい、という人もいると思います。

この演奏は、私は録音にたちあっています。最初の録音 が、ジャンジャンの高橋氏が気に入らなかったらしく、再録音をしたのです。それで、どうも、朝比奈さんが、観客がいないと盛り上がらないということで、すこしですが、いれたのです。1976年8月23日のことでした。

朝比奈さんもオケもラフな格好で演奏していました。

テイクが始まると、一気にとってしまい、解散してしまったので、とりなおしなしの一発勝負のレコーディングになりました。朝比奈さんが満足してしまったようで、修正ができることをわすれてしまったそうです。あとで事務局の人がそういっていました。

私は、1974年に大阪フィルの定期演奏会を聴いていますが、そのときとくらべ、この演奏、とんでもなくすばらしく完成度が高いという印象を持ちました。会場にいた人、みなそう思ったと思います。

さて、この演奏、今聴きますと、当時すでに、これだけすごい演奏だったのだと改めて思います。朝比奈さんの第8番の原点ともいえますが、数ある演奏のなかで、もっとも凝縮された熱っぽさがあります。

しかし、懐かしい思いです。これを聴くと。発売当初、毎日のように聴いていました。

楽譜は、ハース版とノヴァーク版の折衷ということである。

まず、オケの技術ですが、この当時は、今と比べ落ちるとは思いますが、とくに不満はありません。この第8の場合、この全集のなかでも、音が洗練されています。金管楽器など、ピッチがあやしいということもいえますが。最晩年にいたるまで、スタイルはほとんど変わっていません。この時期で、スタイルが確立されているといえます。

第1楽章、いきなり絶好調です。とくに、オーケストラの音が、後年のものとくらべ、けっこう暗い音ですが、非常に力があり、迫力満点です。表現は、インテンポですが、後年のものとくらべ、すこし甘いところもありますが、非常に熱のこもった凄みのある演奏です。最後のところ、しずかになって、ゆっくり終わるのですが、こういうやり方、あとのにはないですね。ちょっと迫力不足にはなります。

第2楽章、かなり快適なテンポで進みます。音がぐいぐい進む点では、一番迫力のある演奏かもしれません。ただ、後年とくらべ、やや平板なところもありますが、あまり気になりません。

第3楽章、第8番の録音のなかでは、一番ストレートというか、あんまり感傷的な表情もなく、あっさりしている。後年のものとくらべて、デリカシーは不足する。ここが違うといえば違う。力感あふれ、朗々としているが、表情が比較的静か。といっても、晩年のものと比べると、という意味で。しかし、後半になると、なかなか熱いものを感じさせる。

第4楽章、すごい推進力のある演奏。ぐいぐい進む。ここも、後年のものとくらべ、音色は比較的単調です。ただぐいぐい進む力はなかなかすばらしいものがあります。

・交響曲第8番ハ短調 WAB.108(ハース版)[84:26]
 第1楽章:16:00
 第2楽章:16:50
 第3楽章:26:59
 第4楽章:24:37
 拍手:4:57
 録音時期:1976年8月23日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)

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ブルックナー 交響曲第7番 ハース版 朝比奈隆 大阪フィル 1976年 ジャンジャン

ジャンジャンによるレコーディング。

これは、ライブではなく、セッション録音。

LPでは、あまりステレオ感がなかったが、CDはオンマイクで横に広がる。もともとワンポイントとマルチの両方のマスターがあり、LPはワンポイント、CDはマルチを使っている。

LP時代、モノ的に聴こえ、とくにフロリアン盤があるなかで、あんまり聴く気がしなかったのだが、CDはマルチのマスターで、音がかないリッチになり、今聴くとけっこうおもしろい。

神戸文化ホールの響きのためか、比較的アラがめだたない。このシリーズのものでは、かなり上質の音である。

フロリアン盤と比べると、ずっとテンポもはやく、線も太い。しかし、テンポははやいものの、フロリアン盤とスタイルはよく似ている。この時点で、演奏スタイルが確立されている。

思いのほか、純度の高い音で収録されている。

第1楽章

なめらかにはじまる。演奏スタイルが後年のものとそう違いがない、非常にこなれた演奏。コーダも、猛烈に遅いテンポになっており、フロリアン盤と共通。

第2楽章

基本フロリアン盤に近い、もうすこしテンポがはやく、線が太い。朗々として歌がある。

第3楽章

朝比奈さんのスケルツォとしては、テンポが速い。しかし、重量感は失わない。

第4楽章

朗々と、また堂々と。1、2楽章にウェイトをおきがちだが、フィナーレとして非常に立派な演奏になっている。

・交響曲第7番ホ長調 WAB.107(ハース版)[67:44]
 第1楽章:20:50
 第2楽章:23:10
 第3楽章:09:34
 第4楽章:13:10
 録音時期:1976年4月14日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)

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ブルックナー 交響曲第6番 ハース版 朝比奈隆 大阪フィル 1977年 ジャンジャン

ジャンジャン盤の第6番。

朝比奈さんとして、最初の第6番の録音。

1977年9月1日、東京文化会館での実況録音。

ジャンジャンのレコーディングのなかでは、洗練さがまったくないというか、野暮ったい音の最右翼。
がなりたてていて、ちょっとうるさい。

後年、とくにキャニオン盤がすばらしいだけに、今聴くと野暮ったさが目立つ。

ただ、ものすごいエネルギー感というか、押し寄せるパワーは非凡なものがある。

第1楽章

後年のものより、かなりゆったりしたテンポ。かなり音の作り方は重い。オーケストラの音も、あまり美しくはなく、がなりたてている印象。ただ、勢いはある。かなり音も固い。

第2楽章

中庸のテンポ。太い。オケの音色はあまり美しいとはいえないが、流れは悪くない。思い入れはあんまり強くなく、比較的あっさりした表情。(最後のキャニオン盤のすごいのは、すらっとやっていて、デイカシーがすばらしいこと。)

第3楽章

アンサンブルの精度はいまひとつながら、演奏スタイルとしては、後年のものにちかい。堂々としたあしどりでぐいぐい進む。トリオは、動きは固いが安定はしている。中間部もかなり重い。

第4楽章

ぐいぐいと、推進力が見事。音は、後年のものと比べると、やはり野暮ったい。弦楽の動きも固い。
しかし、力強く豪快な音である。

・交響曲第6番イ長調 WAB.106(ハース版)[59:13]
 チューニングと拍手:1:53
 第1楽章:17:44
 第2楽章:17:08
 第3楽章:09:17
 第4楽章:15:04
 拍手:7:27
 録音時期:1977年9月1日
 録音場所:東京文化会館
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

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ブルックナー 交響曲第5番 ハース版 朝比奈隆 大阪フィル 1978年 ジャンジャン

ジャンジャンの交響曲全集の最後に録音されたのがこの第5番。

1978年1月25日、大阪フェスティヴァルホールにおける実況録音。私は、この演奏を実際に聴いている。

朝比奈さんは、この曲の演奏がもっとも難しいということで、最後まで残していたのである。ジャンジャンの全集には、このことについての朝比奈さんの文章が載っている。

これは、ジャンジャンの録音の最後だということで、私もけっこう気合がはいっていた。それで、大阪フェスティヴァルホールのボックス席をとったのである。それも中央の。このホールでは、最高の席である。こういう席がとれたのも幸運であった。

しかし、私は、この生演奏を聴いて、楽しめなかったのである。

実は、この席がよくなかったのかもしれない。音がダイレクトに届かないのである。ある種のもどかしさが残った。そして、当時の私にとって、この曲はまだ理解不能だったのである。はじめて、おもしろいと思ったのは、その後のザルツブルグ音楽祭のカラヤン指揮ウィーンフィルのFM放送を聴いて、そして、朝比奈さんの演奏で本当に感動したのは、1980年のカテドラル公演である。当時、私は、クナッパーツブッシュなどのLPで聴いてはいたのだが、曲そのものになじめなかった。

今、こうして、録音で聴けるわけであるが、非常にすばらしい演奏なのである。

朝比奈さんとしては、これよりも前で東京で大成功しているし、全集のしめくくりとして、確信をもって臨んだ演奏会に違いない。

当時のアナログ録音もすばらしく、雰囲気もよくでている。

第1楽章、非常にゆったりと進む。堂々としていて、厳かである。比較的静かに聴こえる。第2主題になっても、基本的に非常にゆったりしている。テンポがはやくならない。金管楽器のレベルが、やはり今よりもずいぶん低いが、弦は、比較的ダイナミックの幅が大きい。

第2楽章、非常に悠然とした表現。晩年のものよりも、ずっと表現が自由なのと、むしろやわらかさがある。

第3楽章、朝比奈流スケルツォの表現。テンポがゆっくり目でずしりと重い。これは、当時から同じスタイル。きわめて、まじめな表情である。晩年のものは、もっと楽しく演奏している。トリオのところにはいると、子供の声らしきものが聞こえるのはご愛嬌。

第4楽章、非常にゆっくりと静かにはじまる。前の楽章の回想シーンがつづく。フーガのはじまりから、だんだん熱を帯びてくる。どんどんのってくる。そしてコラール。このコラールが、どうしても金管の実力の限界を感じるが、善戦している。弦がしずかにでてくるところが感動的。それからは、ずっとエネルギーをもちつつ、圧倒的な迫力をもって終わる。

晩年の演奏と比べると、自由度が高いともいえるが、音楽するパワーを感じる反面、楽しさは後年の演奏に譲る。晩年は、もっと音楽が透明になり、愉悦のこころが加わる。

しかし、基本的なスタイルはほとんど変わっていない。それだけ、朝比奈さんのブルックナーとの出会いは、本当に幸福そのものであったということだろう。

・交響曲第5番変ロ長調 WAB.105(ハース版)[78:25]
 拍手:0:38
 第1楽章:21:30
 第2楽章:17:28
 第3楽章:14:33
 第4楽章:24:54
 拍手:5:11
 録音時期:1978年1月25日
 録音場所:大阪フェスティバル・ホール
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

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ブルックナー 交響曲第4番 ハース版 朝比奈隆 大阪フィル 1976年 ジャンジャン

ジャンジャンの全集から、交響曲第4番 東京でのライブです。

このロマンティック。

最初聴いたときびっくり仰天しました。鳥肌がたちました。

それ、今でも同じです。

ただ、最初聴いたときと比べると、そんなに下手じゃない、という印象ですね。

まず、最初のホルンの音がきたないし伸びていません。当時の首席、下手だったんですよ。

それから、どんどん音はすすむのですが、ものすごく乗ってきます。ノリノリい。

バカスカ吹いてきます。

ぐちゃぐちゃです。

うっそお、

という感じです。

もうのりのりいです。

すごー

すごー

すごーい

演奏です。

音はあんまりきれいでないんです。

アンサンブルもばらばらなんです。

弦楽器が無造作なんです。

でもすごいんです。

すごー

すごー

すごーい

演奏です。

今、これだけ洗練されていない演奏じゃダメだと思うんです。

しかし、おもしろいんです。

第2楽章

チェロの表情味わい深いです。すごく下手です。

しかし、暖かいです。

ヴァイオリンの音はまだいいです。

第3楽章

ホルンがバラバラです。次のトランペットはまあいいです。

だんだん盛り上がります。

軍楽隊のラッパです。洗練されてません。

それがですね。

どんどん盛り上がりましてね。

やったあ

やったあ

やったあ

なんですよ。

もう楽しいったらないのね。

ガサガサですよ、音。

だけど楽しいの。

ゲネラルパウゼの前、最後無造作にドバサっと切るんです。

主部のあわりなんかすごいっすよ。鳥肌がたちます。

トリオのところ、丁寧にやろうと思っているのですが、ダメです。弦もそろってないのね。

しかし、また主部になるとすごいっすよ。これ。

アンサンブルはバラバラ、金管のピッチは悪い。木管もまちがいだらけ。しかし、おもしろい。

第3楽章の最後なんか、胸、バクバクします。

第4楽章

弦楽の低音をささえに、金管も木管も一生懸命ひいています。

しかし、ピッチが悪い。

しかし、だんだん乗ってきます。

そう、乗ってきます。

そう、最初のクライマックスう。

すごいっす。

すごいっす。

ナにこれ。

ど迫力。

それで最後まで一気に演奏します。

まあ、よくもまあ、

これだけ

パワフルにねえ。

これ、本当に下手な演奏だと思うんです。

しかし、心臓バクバクしますよ。

・交響曲第4番変ホ長調 WAB.104(ハース版)[63:25]
 拍手:0:41
 第1楽章:17:17
 第2楽章:14:48
 第3楽章:11:06
 第4楽章:20:14
 拍手:2:40
 録音時期:1976年7月29日
 録音場所:東京文化会館
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

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ブルックナー 交響曲第3番 エーザー版 朝比奈隆 大阪フィル ジャンジャン

ジャンジャンの全集です。

朝比奈さんは、この第3番は比較的苦手にしていたようです。苦手といっても、残した演奏はどれもすばらしいです。

それとは関係ないかもしれませんが、ハース版一辺倒の朝比奈さんとしてはめずらしく使う楽譜もさまざまです。もっとも、第3番にハース版はないのですが。

この最初のジャンジャン盤は、エーザー版をつかっています。その後のビクター盤は、ノヴァークの第2稿、最後のキャニオン盤は、改訂版です。最後のものは、最初CDが発売されたときは、ノヴァーク第3稿と発表されていましたが、再販で訂正されています。ワーグナーの旋律のある第1稿は、演奏されていません。なくなった年に予定されていたのが、この最初のものになるといううわさがありました。しかし、そのスコアは、長男が棺に入れて燃やしてしまったのです。ここらへんの事情はよくわかりませんが。

これは、大阪フィルハーモニーの定期演奏会で演奏されたものです。1977年10月28日の大阪フェスティヴァルホールでのライブ録音です。

この前にイングリット・へブラーがモーツァルトのピアノ協奏曲を演奏しました。何番かわすれました。

この演奏会、私は聴きに行きました。席は、1階の左の方で、へブラーの背中が見えました。

それで非常に残念なのですが、まったくもっておもしろさがわからず、がっかりしたのです。しかし、まわりは拍手大喝采でして、そのギャップの差にショックを覚えました。

私は、この曲をちょっと苦手にしていまして、それで、なじめなかったのです。

しかし、今、これ聴くと、いい演奏なんですね。

第1楽章、かなりリズムにのって快調にはじまります。金管の全奏も立派。けっこう流れがいいです。その後も堂々とすすみます。

第2楽章、やさしい音楽ではじまります。だんたん高揚してきます。さすがに、後期のものとくらべると少し一本調子ですが、これがこのころの特徴でしょう。けっこう音楽がきれいに流れる。後半弦楽の感情のこめ方はなかなか見事。

第3楽章、朝比奈流スケルツォの極意。テンポは意外に速め。しかし重量感は朝比奈節。中間部もなかなかいいテンポですすんでいく。主部に戻ると、少しテンポの乱れがあるが、その後は、なかなか重量感があり、迫力満点。

第4楽章、ブルックナーのなかでも、どうももっともなじめない音楽といっていい楽章です。ポルカの美しさは好きですが、その直後の音がバラバラに聞こえるのです。とくに、このポルカは、むかしFMの音楽番組のテーマに使われていたので、親しみやすいのです。しかし・・・。あとは、どうも音楽がバラバラのような印象をもってしまいます。しかし、それでも、パワー全開で、最後まで進みます。

今聴いてもなかなかいい演奏です。しかし、第3番はキャニオン盤がダントツです。

・交響曲第3番ニ短調 WAB.103(エーザー版)[57:38]
 チューニングと拍手:1:48
 第1楽章:19:41
 第2楽章:15:05
 第3楽章:06:57
 第4楽章:15:55
 拍手:1:57
 録音時期:1977年10月28日
 録音場所:大阪フェスティバル・ホール
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

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ブルックナー 交響曲第2番 ハース版 朝比奈隆 大阪フィル 1976年 ジャンジャン

ジャンジャンの第2番は公開録音でした。神戸文化ホールにちょっとだけ客を入れたのです。私は、この日は残念ながら参加していないのですが、参加した友人の感想を聞くと、行かなかったことを後悔したものです。

彼いわく、ここにいた聴衆のほとんどは、この曲をはじめて聴いたに違いなのですが、最初の1楽章おわったときに、みんな感動して思わずうなったそうです。

朝比奈さんは、初期の作品では、この2番が一番演奏頻度も多いです。NHK交響楽団ともやっていました。

このジャンジャンの演奏のなかでも、もっとも出来のよい演奏だと思います。けっこう新鮮な響きがします。

1976年8月25日 神戸文化ホールでの公開録音。こちらは、一部修正しています。

第1楽章。最初から、かなり洗練された音で演奏されます。この全集の演奏で、これだけ力みが少ないのはめずらしいです。ベースにある弦楽が非常にきちりとひかれていて、その上にメロディーも非常に丁寧に歌われます。第2主題もきわめて美しいです。木管のバランスも絶妙。旋律もゴチゴチしていなくて、なかなかステキな表情が出ています。

第2楽章。ゆったりしたテンポで、やさしい表情で歌う。アナログ録音の音場が非常にきれいに出ている。とても安らぎのある、そして温かみを感じるすばらしい音楽。

第3楽章。こちらもかなり丁寧で力みがなく、どちらかというと淡々としたところさえあります。朝比奈さんとしてはめずらしいというか、きわめて上品な仕上がり。音楽がうまくのっています。

第4楽章。こちらも比較的淡々とはじまるが、後半になるにつれて、かなり音に重さと迫力が出てくる。そして雄大におわる。

この第2番、今聴いてもすばらしい演奏です。非常に完成度が高いです。

・交響曲第2番ハ短調 WAB.102(ハース版)[69:52]
 第1楽章:19:12
 第2楽章:18:30
 第3楽章:10:25
 第4楽章:21:45
 録音時期:1976年8月25日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)

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ブルックナー 交響曲第1番 リンツ稿 ハース版 朝比奈隆 大阪フィル 1977年 ジャンジャン

朝比奈隆 最初のブルックナー全集です。

これは、1977年1月24日の大阪フェスティヴァルホールでの実況録音。

私は、この第1番は、朝比奈さんの生演奏はついに聴く機会はなかった。この演奏会も知ってはいましたが、聴いていないのです。

さて、この第1番ですが、思い出話をひとつ。

これを買ってまもないときに、下宿でクナッパーツブッシュ大ファンという友人にブルックナーの交響曲第1番をきかせたのです。最初にノイマン指揮のゲヴァンとハウスの演奏を。そうしたら、彼はこれブルックナーの曲かあ?と言うのです。次にこの朝比奈さんの演奏をかけました。そうしたら、彼は、これ、ブルックナーや!と大声で叫びました。この朝比奈さんの演奏、最初から、ブルックナーの音がしていました。それがどういうものか、感覚的にかわからないのですが、まさにブルックナーの音。

きわめて優秀なアナログ録音です。ホールの響きがきれいに出ています。

第1楽章、比較的淡々と始まるが、しっかりブルックナーの音になっています。ぐいぐいと進んでいきます。ただ、オケとしては、洗練度がちょっと低いのが気になります。とくに金管。比較的思い切ってテンポをゆらして、自由な表現をしています。

第2楽章、無骨というか、素朴な表現。最初は、音のまとまりがない感じもする。だんだん熱気がでてきて、音のかたまりとなる。ただ、アンサンブルはいまひとつ。弦も歌がすくない。

第3楽章、朝比奈さんらしい、重さと迫力をもつ。ぐいぐいすすむ。ただ、旋律線が短く表情があまりない。トリオも、比較的淡々としている。

第4楽章,この楽章も淡々とすすむ。木管はデリカシーを感じるが、全体的に比較的一本調子というか、比較的あっさりしている。ただ、流れはきれいにでていて、最後まで一気に進む。

・交響曲第1番ハ短調 WAB.101(ハース校訂リンツ版)[46:59]
 第1楽章:12:28
 第2楽章:11:39
 第3楽章:09:14
 第4楽章:13:38
 拍手:1:19
 録音時期:1977年1月24日
 録音場所:大阪フェスティバル・ホール
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

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ジャンジャンのブルックナー交響曲全集 朝比奈さん最初のブルックナー交響曲全集

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ジャンジャン ブルックナー 交響曲全集

レコードというメディアが、日本でのクラシックマーケットに残した、おそらく最大の業績は、このディスクジャンジャンのブルックナーの交響曲全集ではないかと思います。

歴史的な意味は計り知れないです。ひとつのクラシックのブームをつくった立役者として、永遠に名前をきざむことのできる大偉業です。

これだけ、企画と演奏にすばらしく一貫性のある全集は、ほかにありません。朝比奈さんのブルックナーは、これ以降、全集としてもほかに2つ、選集もたくさんあるのですが、すべてがここから始まったのです。

当時、朝比奈さんの演奏は、非常に好評でしたが、最初の録音は学研のベートーヴェン交響曲全集、そしてメジャーレーベルはヴィクターのやはりベートーヴェンの交響曲シリーズです。当時、朝比奈さんのブルックナーはかなり評判だったのですが、レコード会社はその気になりませんでした。

ジャンジャンは、渋谷にあったスタジオですが、今はもうありません。跡地は、小さなホールと喫茶店になっています。

ここのオーナーの高橋氏が、朝比奈さんのブルックナーの演奏会に行き、大感激して、私財をはたいて、ブルックナーの交響曲全集を作ったのです。最初、LPのセットで限定500部でした。

高橋さんは、東京文化会館で朝比奈さんのブルックナーの演奏会を聴き、いたく感動したそうです。そして、上野公園から上野駅に下りる道で、その日の聴衆の反応を感じ、3往復もして、その日の数多くの聴衆もやはり同じ思いであることを知りました。そして、一大決心をしました。

最初は、大阪フィルではなく、東京のオケにしたらというアイディアもあったようですが、絶対的に大阪フィルでなければいけない、と高橋氏はゆずりませんでした。彼、信念の大偉業です。

そして、会場は、音響のいい、神戸文化ホールが選ばれました。

第7、第8、第9の3曲がまず録音されました。それ以外については、大フィルの定期演奏会、東京定期演奏会のプログラムに組まれ、実況録音されました。

最初の3曲を録音した段階で、高橋さんは、第8の演奏が気に入らなかったらしく、再録音をしました。この前の録音は、最近になって発売されましたが、とてもいい演奏ですが、最初に出た再録音の方が数段いいです。

この第8番の再録音は、すこしだけ聴衆をいれて録音しました。私は、これを聴きに行きました。神戸文化ホールで、聴衆は、一番後ろの席でした。オケは公開録音ですが、本番ではないので、私服でした。

この公開録音、すばらしい演奏でした。そして、演奏終了後、朝比奈さんは、コンマスの安田さんと握手をしていまい、解散してしまったので、これ一発勝負の録音です。一部修正はしていません。本当は、修正をする予定だったそうですが、朝比奈さんがそれをわすれてしまい、解散してしまったそうです。しかし、この演奏、修正する必要がないほどの完成度です。最終楽章の最初のテンポの乱れがあり、もし直すならそこでしょうが、これは修正しなくていいです。

そして、第2番も同じ条件で録音されました。私は残念ながら、この第2番はいっていないのですが、行った友人によると、聴衆の大部分は、この曲をはじめて聴いたのだけれど、最初の楽章だけで圧倒された、ということでした。このときは、ちゃんととりなおしをしたので、一部修正しています。

この公開録音という方法は、大成功で、このあと、ヴィクターのブラームスの交響曲全集がこのやりかたで録音されています。この録音のさなか、コンマスの安田さんがバイク事故で側溝にはまり亡くなるという大事件があり、大フィルは危機を迎えることになるのですが。

こういうふうに、最初の3曲と第2番が録音されました。それから、演奏会のライヴが録音されました。

私が録音された生演奏をきいているのは、第3番、第5番、第8番です。

個々の演奏はひとつひとつ全部書く予定ですが、この全集の特色は、ものすごい熱気がある、ということでしょうね。最後のころの大フィルとくらべて、下手だし、音も美しくないのですが、聴いていると、それ、すぐに慣れてしまい、その熱気ムンムンにやられます。

そして、

これ、すごーい

すごーい

すごーい

ということになってしまいます。

これほど、情熱に満ちた、そして生命力にあふれたブルックナー、ほかにないです。

本当にすばらしい全集です。

このLPは、最初、第8番のみ2枚組みで発売されました。そしてすぐに買いました。非常に発売枚数が少なかったのですが、私は、大フィルの合唱団のメンバーでしたから、予約できました。

そして、7,8,9の3曲がセットで発売されました。全部2枚に切っています。第9は3面ですが。それで、リハーサル風景がついています。このセットも購入しました。そして、8番ぬきという方法でも買うことができました。

最後に全集が出ました。第1番以外は2枚使うという、非常にぜいたくなカッティングでした。そして、7、8,9を買った人は、1から6だけという販売もしていました。このときに特典盤としてついていたのが、聖フロリアンのあの超絶的な第7番です。ただし、特典なので、1枚のカッティングで音のレベルはよくありません。あとのヴィクター盤が数段いいです。この全集、解説書がないです。簡単なデータと、朝比奈さんが最後の5番の録音のときに書いた文章だけです。

あとになって、第8番は再録だということで、最初に出た1枚が、もとの演奏ではないか、というウワサが出ましたが、私は全部持っているので、それは違います、と断定できました。

このプレスは、500部しかありません。高橋氏は再プレスを拒否したのです。いや1000部だったかもしれません。

これのCDは相当あとになって、かんたんな紙ボックスのもので発売されました。

それから、再生テープレコーダーを当初録音したのと同じアンペックスにして、グリーンドアから非常に立派なボックスいりのセットで出ました。これは非常に高価だったのですが、すぐにタワーとかHMVで大安売りされました。ここには、第8番の旧録音が含まれています。それにリハーサル風景がはいっていますが、あまり語りはありません。ここには、相当くわしい解説書がはいっています。ここで、いろんな事情がはじめて明らかにされました。

このなかの7,8,9については、ワンポイントとマルチと異なるマスターがあります。それで、最後のこのグリーンドアのものは、最初のLPとは、かなり印象が異なるものになっています。

このセットは、廃盤になっていますが、流通在庫や中古品はあると思います。
定価は約4万円と非常に高価ですが、流通価格は1万円台だと思いますが、変動します。
全集のみの販売です。

以下、データ
HMV HPより
各曲のコメントにジャンプします。
【収録情報】
DISC1
交響曲第1番ハ短調 WAB.101(ハース校訂リンツ版)[46:59]
 第1楽章:12:28
 第2楽章:11:39
 第3楽章:09:14
 第4楽章:13:38
 拍手:1:19
 録音時期:1977年1月24日
 録音場所:大阪フェスティバル・ホール
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC2
交響曲第2番ハ短調 WAB.102(ハース版)[69:52]
 第1楽章:19:12
 第2楽章:18:30
 第3楽章:10:25
 第4楽章:21:45
 録音時期:1976年8月25日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC3
交響曲第3番ニ短調 WAB.103(エーザー版)[57:38]
 チューニングと拍手:1:48
 第1楽章:19:41
 第2楽章:15:05
 第3楽章:06:57
 第4楽章:15:55
 拍手:1:57
 録音時期:1977年10月28日
 録音場所:大阪フェスティバル・ホール
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC4
交響曲第4番変ホ長調 WAB.104(ハース版)[63:25]
 拍手:0:41
 第1楽章:17:17
 第2楽章:14:48
 第3楽章:11:06
 第4楽章:20:14
 拍手:2:40
 録音時期:1976年7月29日
 録音場所:東京文化会館
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC5&6
交響曲第5番変ロ長調 WAB.105(ハース版)[78:25]
 拍手:0:38
 第1楽章:21:30
 第2楽章:17:28
 第3楽章:14:33
 第4楽章:24:54
 拍手:5:11
 録音時期:1978年1月25日
 録音場所:大阪フェスティバル・ホール
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC7
交響曲第6番イ長調 WAB.106(ハース版)[59:13]
 チューニングと拍手:1:53
 第1楽章:17:44
 第2楽章:17:08
 第3楽章:09:17
 第4楽章:15:04
 拍手:7:27
 録音時期:1977年9月1日
 録音場所:東京文化会館
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC8
交響曲第7番ホ長調 WAB.107(ハース版)[67:44]
 第1楽章:20:50
 第2楽章:23:10
 第3楽章:09:34
 第4楽章:13:10
 録音時期:1976年4月14日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)
 未発表オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC9&10
交響曲第8番ハ短調 WAB.108(ハース版)[84:26]
 第1楽章:16:00
 第2楽章:16:50
 第3楽章:26:59
 第4楽章:24:37
 拍手:4:57
 録音時期:1976年8月23日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC11
交響曲第9番ニ短調 WAB.109(ハース版)[64:55]
 第1楽章:26:50
 第2楽章:11:27
 第3楽章:26:38
 録音時期:1976年4月22日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)
 新発見のオリジナル・マルチによるデジタルリミックス盤

DISC12&13
・交響曲第8番ハ短調 WAB.108(ハース版)[82:47]
 第1楽章:15:49
 第2楽章:16:38
 第3楽章:26:20
 第4楽章:24:00
 録音時期:1976年4月15、16日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC14
・交響曲第2番ハ短調 WAB.102(ハース版)~リハーサル
 第1楽章:23:54
 第2楽章:05:56
 第3楽章:06:06
 第4楽章:14:18
 録音時期:1976年8月25日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC15
・交響曲第4番変ホ長調 WAB.104(ハース版)~リハーサル
 拍手:0:41
 第1楽章:12:40
 第2楽章:16:05
 第3楽章:7:37
 第4楽章:23:02
 拍手:2:40
 録音時期:1976年7月29日
 録音場所:東京文化会館
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC16
・交響曲第8番ハ短調 WAB.108(ハース版)~リハーサル
 第1楽章:08:19
 第2楽章:07:14
 第3楽章:21:47
 第4楽章:07:57
 録音時期:1976年8月23日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(公開セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

DISC17
・交響曲第9番ニ短調 WAB.109(ハース版)~リハーサル
 第3楽章:54:59
 録音時期:1976年4月22日
 録音場所:神戸文化ホール
 録音方式:ステレオ(セッション)
 オリジナル・マスターからのデジタル・マスタリング

 大阪フィルハーモニー交響楽団
 朝比奈隆(指揮)

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ブルックナー 交響曲第8番 朝比奈隆 名古屋大学 1976年

ブルックナー 交響曲第8番ハ短調

朝比奈隆指揮 名古屋大学交響楽団

1976年1月20日 名古屋市民会館大ホール 実況録音

自主制作LPよりMP3変換 ステレオ録音

*****************

朝比奈さんが、名古屋大学交響楽団に客演したときの演奏です。1976年1月20日です。

朝比奈さんと名古屋大学の学生の会心の演奏です。

この時期に、朝比奈さんのブルックナーをやりたいといった名古屋大学の先見の明はすごいですね。まだ、朝比奈~ブルックナーとして、そんなに知られていない時期です。

もともと朝比奈さんはアマチュア出身でありながら、アマのオケを振る機会はほとんでありませんでした。母校の京都大学交響楽団も晩年は1回だけです。(このときのプロはマイスタージンガー前奏曲、ブルッフのヴァイオリン協奏曲(ソロは徳永二男)、ベートーヴェンの第7番)

この演奏会は、プライヴェートのLPになっていますが、入手は非常に難しいです。昔知人に聴かせてもらったことがありますが、今は便利な世の中ですね。ネットでダウンロードできます。

Anton Bruckner Symphony Versions Discography

というサイトです。

無料サイトですが、1回2ドルのドネーションをしてほしい、となっています。

LPからMP3に変換されています。かなりスクラッチノイズはありますが、なかなか良好な音質です。それとLP特有のゴーストがあります。

この演奏会は、実は朝比奈さんにとっては、非常に大事なものなのです。それは、ハース版をはじめて使った演奏なのです。それまで、朝比奈さんはノヴァーク版だったのです。名古屋大学の学生が熱心にハース版をやりたいと主張したこともあって、そうなったようです。

さて、演奏ですが、びっくりです。

オケが上手いです。

金管のピッチもいいし、木管の表情も泣かせるものがあります。

そして、ちょっと信じられないスゴイ演奏です。

まず、朝比奈スタイルがそのまま出ています。

音色なんか、大阪フィルによく似ています。

ライブですから、燃えに燃えています。

はっきりいって、ジャンジャン盤よりスケールが大きく、表現の自由さ、音色も多彩、ライブならでの熱気、すべての面で凌駕しているといって過言ではありません。

いまにして、ジャンジャン盤で物足りないと感じるところがすべて解決されています。

この時期の一番すぐれた演奏かもしれません。

第1楽章

非常にしっかりした足取りではじまります。いきなりエネルギー全開です。
非常に丁寧です。表現のスケールも大きいです。木管の音色なんかすばらしいです。
けっこうテンポは揺れますが、ベースがしっかりしています。もうワクワクしてしまいます。

第2楽章

勢いよく始まります。旋律の停滞感もありません。ぐいぐい引っ張っていきます。だんだんもりあがり、そのエネルギーがすばらしい。トリオもなかなか熱っぽいです。

第3楽章

おごそかにはじまる。最初のヴァイオリンからして雄弁。5分ちょっとから出てくるチェロの旋律も非常にこころがこもっており、ジャンジャン盤ではきかれないもの。なかなか泣かせるものがあります。最強音でもうるさくならず心がこもっています。

第4楽章

最初から豪快です。ぐいぐい進みます。静かになると、木管の調べは味があります。その後の展開もなかなか大胆だし、表現の幅が広いです。
スタイルはジャンジャン盤とそっくりですが、より大胆です。

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